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地域 | 2019/04/04  13:32
Text : 伊藤真紀(まちづくり会社まっせ)

近江八幡には、豊かな自然と歴史、地域を愛する人々が受け継いできた伝統があります。
それらの魅力を新たな形で発信し、多くの人に伝える役割を担っているのが“まちづくり会社まっせ”です。
私たちたねやグループとも様々な場面でともに活動するまっせが、昨年10月にスタートした取り組みを紹介します。これからの季節にぴったりのアクティビティなので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?

「ハチマンジカン」公式ウェブサイト


はじめまして、まちづくり会社まっせ「ハチマンジカン」チーフガイドの伊藤です。
ハチマンジカンとは滋賀県近江八幡ならではの地域体験を提案するプロジェクトです。昔ながらの風景や町並みのなかで、ゆっくり流れる時間を過ごして今を見つめ直したり、パワーチャージできるプランがあります。

今回はプランの中の、自転車で西の湖を巡る「西の湖ツアー」を紹介します!

西の湖は琵琶湖岸の陸側にある小さい湖「内湖(ないこ)」です。ヨシ群落の中に水路が巡る「水郷(すいごう)」は景色がとても美しいです。ツアーにはガイドが同行し、周辺の歴史や自然をナビゲートします。

集合とスタート&ゴール場所はラ コリーナ近江八幡。

まずヘルメットを着けてビーチクルーザーという自転車に乗る練習をします。ママチャリにしか乗ったことないけど…という方でも大丈夫。約8キロの途中で休憩をしたり歩いたりして、約90分ゆっくり案内します。
服装はひらひらしたスカート以外の普段着で、歩きやすい靴と肩から下げられるカバンであればOKです。

ビーチクルーザーはママチャリとはブレーキや乗り降りの仕方が違う少し特殊な自転車です。
タイヤが太く未舗装路でも比較的安定して走れる特徴があります。少し練習すれば快適に走れます。

西の湖が一望できる展望台へ。織田信長が築いた安土城跡がある安土山や、近江富士と呼ばれる三上山が見えます。天候が良ければ滋賀県で一番高い伊吹山を眺めることができます。

西の湖に浮かぶ島「西之湖園地」は実際に歩いて散策します。ヨシを間近に見ながら群落のなかを迷路のように進みます。

その先で休憩タイム。休憩では季節に応じたお菓子を準備しています。

タイミングが良ければ水郷めぐりの船を見たり、野鳥観察ができますよ!

上唇のカタチをした円山(まるやま)の麓の集落は、多くのヨシ地が残っています。内湖をお米づくりのための田んぼする前は、この辺りも船で行き来してしていたそうです。
ここから見る景色は、ヨシ群落と人々の生活が結びついて形成された“ここにしかない”ワンシーンです。
西の湖と周辺のヨシ地、一部の集落や里山は「近江八幡の水郷」として、国の重要文化的景観に選定されています。

適度な運動×日本の原風景が語る自然と歴史。いつもよりゆっくり時間が流れるハチマンジカン。
リフレッシュや自分を見つめ直す時間にもなると思います。

この時間をぜひ一度、体験してみませんか?私たちが心を込めてご案内します。

※写真のツアー日は2018年10月/天気:曇り
※詳細・お申し込み⇒「ハチマンジカン」公式ウェブサイト


たねや農藝 | 2019/03/19  11:56
Text : 桂 浩子(たねや文庫)

まだ風も冷たい2月下旬、たねや農藝の菜園にバードハウスを設置しました。畑をかこむ木々に取りつけたスタッフ手作りのハウスは全部で4つ。ラ コリーナではセグロセキレイやカワラヒワといった野鳥を見かけますが、このバードハウスに来てほしいのはシジュウカラ。スズメほどの大きさで平地や山野に棲息する身近な小鳥です。

菜園では昨秋サツマイモがひどい虫害をうけました。土から掘り出すとあれもこれもボコボコと穴だらけ―――原因はコガネムシの幼虫でした。対策として今年は植えつけ時期を早めますが、土の中の幼虫までは手が出せません。

今年1月、ラ コリーナへ生物調査に来られた農研機構の方に教えていただいたのが“虫を食べる野鳥”を呼ぶ方法。

シジュウカラは春から夏にかけて卵を産み、ヒナを育てます。冬のあいだに木々の少し高い場所へバードハウスを設置すれば、巣穴を探す親鳥が見つけてくれるかもしれません。たとえ今年巣として使われなくても、強い雨風などをしのぐ場所になるでしょう。

ラ コリーナで初めてのバードハウス。これからどうなるか気長に見守りたいと思います。


地域, たいまつフェス | 2019/03/12  11:44
Text : 西川天音(近江兄弟社高校3年)

毎年3月から5月にかけて滋賀県近江八幡市の各地では、大小200基を超える松明(たいまつ)を結い、火を放って神様へ奉納する「火祭り」が行われます。これらは1000年の歴史を持ち、「近江八幡の火祭り」として国の無形民俗文化財にもなっています。
今週末3月16,17日は、代表的な火祭りの一つである「左義長まつり」が日牟禮八幡宮で開催されます。

今回は、近江八幡で受け継がれる伝統を次世代に伝えていきたいと、昨年ラ コリーナ近江八幡で開催した「たいまつエキシビション」に参加した高校生の思いをお届けします。“伝統を継ぐこと”に真っ直ぐに向き合い、一生懸命に行動し、若い感性で発信する姿はとても頼もしく、大きな希望を感じていただけるはずです。


私は近江兄弟社高校3年の西川天音です。「滋賀の良いものを発信したい。 若者が伝統を大切にする気持ちを広げたい」という思いから、ラ コリーナ近江八幡で開催された「松明エキシビション」に関わらせていただきました。より多くの人たちに、特に私と同世代の若い人たちに向けて、この取り組みや近江八幡の松明の文化について知ってもらうため、動画や写真で情報発信をすることにしました。将来映像製作に携わりたいという友人や高校の写真部を巻き込んで、「松明結-YUI-プロジェクト」を立ち上げました。

私はこれまで、近江八幡のお祭りの存在、そして“松”に“明”と書いて「たいまつ」と読むということすら知りませんでした。そんな私が松明に出会ったきっかけは、まちづくり会社まっせへのインターンシップ。
大学で観光を学ぶことを決意した私は、素敵な地域資源が残る身近な地域から観光にアプローチしたいと思い、近江商人の精神が受け継がれる近江八幡のまちづくりに関わろうと考えました。

事前に松明づくり特有の“男結び”やしめ縄の作り方を練習するなどして、近江八幡の地域の方々や伝統に、実際に触れる機会をたくさん設けました。事前会議で聞いたある言葉がずっと心に残っています。
「松明を結い上げる作業を通して、私たちは仲間意識を再確認するんだ。それが松明結だ」という「文化遺産としての松明を次世代へ贈る会」副会長・大西さんの言葉です。

私が学年やクラスの枠を越えて一つのプロジェクトを立ち上げたことも、“結”なんだなと実感し、自分のプロジェクトに誇りを持つことができました。また、贈る会の方が高齢化しているので、どうにかこのプロジェクトを通して、地域の方と高校生との“結”をつくらないと!という使命感が生まれました。

そして、たいまつエキシビション当日。私たち高校生も朝から松明づくりに参加させていただきました。
各町の松明の違いを知れば知るほど奥深さに惹かれました。北之庄町の松明には“でんでん”という模様を刻むのですが、この作業には昔畑仕事に使っていたという道具が使われ、先人の知恵や歴史的背景を感じました。
各町のみなさんが、自分の地域の松明に誇りを持っていらっしゃるところも素敵だと思いました。

エキシビション当日は、町など関係無く全員で大きな松明を立てたのですが、「うちの立て方はこうだ」と主張しながらも、協力し合って松明づくりをするみなさんを見て、男らしさや情熱を感じました。

贈る会のみなさんは私たちより長く生きた分だけ知恵を持っていらっしゃるので、松明へのこだわりが強く、お話も長かったです。しかし、「次世代へ松明を繋ぎたい」と強く思っておられる方ばかりで、私たちに対していつも優しく笑顔で接してくださいました。特に印象的だったのは、男子メンバーが松明を結いを教わりながら「師匠と弟子」と言い合って、とっても仲良くなってくれたことです。笑顔が絶えませんでした。

しめ縄やミニ松明づくりなど、お客さんが参加できるワークショップもにぎわいました。

私がチラシを配りながら自分の言葉でプロジェクトについて説明していると「高校生が地域に関わっているのがすごい」と言ってくださいました。当日はるばる東京からカメラを持って来てくださった方は、素敵な写真をインスタグラムに投稿してくださいました。「今後も応援しているよ」とメッセージもくださり、とても嬉しかったです。

また、小さな子どもに高校生メンバーが男結びを教える姿や若い女性がしめ縄を楽しそうに編む姿をみて、この文化を継ぐことの可能性を感じました。

今回は私たちは、松明制作部隊・動画製作部隊・写真部に分かれて活動しました。一人ひとり楽しみながら、松明を通して文化や伝統の大切さを学べたと思います。
「この機会がなければ松明には関わらなかっただろうし、地域と交流できて嬉しかった」
「最初は興味がなかったけれど、今回の活動を通して地域との繋がりを大事だと実感した」
というメンバーからの感想をもらい、胸が熱くなりました。

「松明結-YUI-プロジェクト」の最大の目的である「伝統と、人との繋がりを結い上げる」ということを実践でき、とても達成感を感じています。 また、プロジェクトメンバーの一人ひとりのやりたいことや将来の夢を語り合い、みんなでワクワクを共有することができました。
年齢を越えて地域のみなさんや文化に関わることができて感謝しています。本当にありがとうございました!


本社〈銅屋根〉, ランドスケープ | 2019/03/08  11:47
Text : 桂 浩子(たねや文庫)

ラ コリーナ近江八幡の入り口近く、駐車場の脇に大きな木があることをご存知ですか?
今は幹に布を巻き、枝葉もささやかですが、高さ20メートル、推定樹齢は300年といわれるクスノキです。

移植したのは昨年の12月。ラ コリーナに迎えたクスノキの大木としては2本目です。1本目はメインショップを抜けた先、本社〈銅屋根〉から伸びるラ コリーナのシンボルツリー。2015年9月に〈銅屋根〉へ移植した時は高さ13メートル、重さはなんと23トン。樹齢200年を超える大木を扱うのは50年に一度あるかないかだと、移植を手掛けた職人さんがおっしゃるほどでした。

ラ コリーナに移植された2本のクスノキはもともと八幡の町にあったもの。古老によればどちらも八幡の城下町ができる前、日牟禮八幡宮の馬場があったと伝えられる場所だそうです。
昔からクスノキは神社など神聖な場所に植えられることが多い木。2本のクスノキも千年以上の歴史をもつ日牟禮八幡宮と深いゆかりがあったのかもしれません。

昨年12月に迎えたクスノキには幹を保護する布を巻いていますが、暖かくなる頃には外される予定です。移植のために落とした枝葉もすぐに伸び、つややかなみどりの葉を風に揺らすことでしょう。

長い歳月をかさね、人々に守られ、大きく伸びやかに育った八幡のクスノキ。
ラ コリーナで新たな根をおろし、わたしたちのこれからを見守り続けてくれる大切な存在です。

 

※銅屋根のシンボルツリーについては過去の記事をご覧ください。
(2015/10/02)樹齢250年のご神木、シンボルツリー


たねや農藝, ワークショップ, 地域 | 2019/03/03  18:03
Text : 桂 浩子(たねや文庫)

穏やかな陽気に恵まれた2月18日。竹林整備のワークショップを行いました。
参加者はたねや農藝のスタッフを中心とした20名。手袋に長靴、安全のためにヘルメットをかぶって作業開始です。

2013年から里山の保護を目的にたねやグループが整備を進めているのは、ギフトショップ裏に広がる八幡山のふもと約8400平方メートル。今回のワークショップではあらかじめ印のつけられた竹や枯れたり倒れたりしたものを伐り、運びだします。

竹伐りの作業で厄介なのは竹が倒れる時ほかの竹に引っかかること。こうなると竹同士がしなるため少し揺すったぐらいではびくともしません。根元から抱えて引っ張る、斜めの状態で伐るなど竹を1本倒すのも手間と力が必要です。

運びやすい大きさに切った竹は数ヶ所に集めて作業は終了。ここからはたねや農藝のスタッフが引き継ぎます。


ワークショップから数日後、八幡山のふもとには小さな山ができていました。これは伐った竹を粉にしたもの。あれだけ積み重ねていた竹も機械を通せばあっという間に粉末に。

竹粉の山は均して土にかえすほか一部は農藝の畑で使っています。夏野菜を植える時、根元に撒くことで雑草の芽吹きを抑え、収穫後はそのまま土に漉き込み肥料とします。

また少し大きめに砕いた竹チップも農藝の敷地に撒くことで雑草対策に。竹チップは朽ちるので1~2年を目安に交換します。


今は見通しが良くなった竹林もかつては鬱蒼とした場所でした。所有者である地元の方々から竹を伐る許可を得、たねや農藝のスタッフが中心となって整備をはじめたのは2013年のこと。2015年にラ コリーナがオープンしてからも地道に活動を続け、竹林整備は今年で7年目を迎えました。

農藝スタッフは竹伐り以外でも、台風が過ぎたあとなど倒れた竹が道路に出ていないか確認に行ったりもします。現場に着いたらすでに地元の方が作業を終えていたことも。

つねに気にかけ、折々に手をいれる。それは田んぼも畑も竹林だって同じです。
自然とのつきあいに終わりはありません。八幡山を、ふるさとの里山を守る活動はこれからも続きます。

※竹林整備についての過去の記事もぜひご覧ください!
(2014/05/21)人と自然が主役の建物です(1)
(2014/06/04)人と自然が主役の建物です(2)
(2014/06/11)人と自然が主役の建物です(3)
(2016/04/25)植物も私たちもエンジン全開!


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