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イベント, おにぎり保育園 | 2019/04/23  10:57
Text : 田原佳代(おにぎり保育園 園長)

お父さん、お母さんがいつもどんな場所で働き、何の仕事をしているのか。
従業員の子どもたちにお菓子づくりの現場と、親の働く姿を見て、知ってもらうこと。また、上司や同僚に自分たちの家族を知ってもらうこと。
このふたつの「知ること」を目的に、たねやグループ初の取り組み「こども参観」が3月30日、愛知川製造本部で行われました。

第1回「こども参観」には5歳から14歳まで10人の子どもと、従業員・引率者をあわせた20人が参加。
製造本部敷地内にあるおにぎり保育園に集合し、工場見学の準備をします。
子ども達が袖を通すのは、この日のために用意された小さな白衣。真っさらな白衣に着替え少し恥ずかしそうな、照れくさそうな表情が印象的でした。

案内するスタッフの紹介や注意事項説明のあと、2グループにわかれ見学へ。


今回見学したのはお饅頭や羊羹、季節菓子などをつくる和工場。
入る前には従業員がするようにタイマーを使って1分間のクリーナーがけをし、ホコリや髪の毛を取り除きます。もちろん手洗いもしっかりと。

末廣饅頭工房では次々に作られていくお饅頭にみんな釘づけ。
従業員にとっても新鮮だったようです。

どらやき工房では機械が生地をひっくりかえす様子をひたすら目で追っていました。
子どもたちからは「お菓子によってあんこの甘さはちがうの?」「一番甘いあんこは何ですか?」と質問もあがりました。

名刺交換では、オリジナルの名刺を親が勤める部署の所属長に手渡します。
「こども参観」には職場の上司にも従業員のこどもを知ってもらうこと。そのために設けた特別な「名刺交換」の時間です。
初対面の大人を前に緊張気味だった子どもたちも、大きな声ではっきり自己紹介をして名刺を交換。
受け取った名刺を手に嬉しそうな子、大事そうに見つめる子など様々でした。

見学の最後にはお母さんの仕事場を見学。
帽子とマスクで顔を覆い、同じ格好をしている従業員の中からお母さんを発見!
子どもが親の働く姿をはじめて見ること。親が子どもに働いている姿をはじめて見せること。
お父さんやお母さんをじっと見つめる子どもたちの様子から、言葉で伝えるだけではなく、実際に「見て、知り、感じる」ことの大切さを感じました。


見学後は参加者全員で保育園に集まり、子どもたちはお母さんへ手紙を書きました。自分の気持ちを絵や言葉にし、それぞれお母さんの目の前で読んで手渡します。

最後は工場のスタッフと一緒に記念撮影。

たねやグループ初の「こども参観」は、各部署の上司や同僚の理解とサポートがあってこそ実現できた企画です。さらにおにぎり保育園では、スタッフが子ども達の名刺と、「こども参観」のしおりを手作り。しおりの表紙には、白衣姿の子どもの写真を貼り付けました。

子どもが親の職場を知り、家族から応援してもらえるように。また職場にも従業員の家族を知ってもらいコミュニケーションのきっかけに…。
一人ひとりが活き活きと働ける環境づくりの一歩として、これからも続けていきます。



「こども参観」は初めての取り組みでしたが、皆さんが楽しんでくださっていたのが、とても伝わってきました。印象的だったのは、お母さん方が他の工房の見学が新鮮だったと話されていたこと。私自身、目にしたお菓子づくりは「すごい」の連発でした。普通なら会って話す機会のない会社の上司との名刺交換も、子どもたちにとってはとても貴重な体験になったと思います。
人として一生懸命に生きている人、一つの事を貫いている人など様々な大人からの刺激が、子どもたちの将来の夢や進路に影響すると思っています。この企画をきっかけに「私もお饅頭をつくりたい」という夢を持ってくれるかもしれません。
それは、工場で働く方々が仕事に誇りを持っておられるからこそ、うまれるものだと思います。

 


イベント | 2019/04/08  11:41
Text : 桂 浩子(たねや文庫)

3月24日(日)フードガレージステージで伊勢大神楽が舞いました。
昨年につづき伊勢大神楽講社の山本源大夫(げんだいゆう)さんの一行です。
つめたい風が吹くあいにくのお天気でしたが、笛や太鼓のお囃子(はやし)に誘われ、ステージ前にはたくさんのお客さまがいらっしゃいました。

厳かにはじまったのは「四方の舞」。2頭の獅子とササラを持った猿田彦が場を祓い清める舞です。

「四方の舞」


つづく「綾採(あやとり)の曲」、「剣三番叟(つるぎさんばんそう)」は法下師(ほうげし)による曲芸です。
高々と投げたバイ(木棒)を受け取る、額にバイをのせ笛を吹くなど様々な芸を披露され、となりでそれを真似る道化師のすがたが笑いを誘いました。

「綾採の曲」

「剣三番叟」

鈴と御幣を手にした2頭の獅子の「神来舞(しぐるま)」の後、伊勢大神楽をしめくくるのは「魁曲(らんぎょく)」。力自慢の台師の肩に獅子が立ちあがり、そのままステージを練り歩きます。いつしか獅子は振袖すがたになり、最後はおかめさんに早変わり。

「神来舞」

「魁曲」


演目のあとは、無病息災や子どもの健やかな成長を願い、獅子に頭を噛んでもらいます。これは獅子舞とともに伝わる昔ながらの風習。目の前に迫った獅子に泣いてしまう子、恥ずかしくなる子など反応は様々でした。


ラ コリーナを後にし、太夫さん一行が向かうのは次の檀那場(だんなば)。近畿から北陸にかけて各地にある檀那場を1年かけて巡られます。
旅から旅への伊勢大神楽、数百年連綿とつづけられた伝統芸能です。

※伊勢大神楽については過去の記事をご覧ください。
獅子舞が来た!


地域 | 2019/04/04  13:32
Text : 伊藤真紀(まちづくり会社まっせ)

近江八幡には、豊かな自然と歴史、地域を愛する人々が受け継いできた伝統があります。
それらの魅力を新たな形で発信し、多くの人に伝える役割を担っているのが“まちづくり会社まっせ”です。
私たちたねやグループとも様々な場面でともに活動するまっせが、昨年10月にスタートした取り組みを紹介します。これからの季節にぴったりのアクティビティなので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?

「ハチマンジカン」公式ウェブサイト


はじめまして、まちづくり会社まっせ「ハチマンジカン」チーフガイドの伊藤です。
ハチマンジカンとは滋賀県近江八幡ならではの地域体験を提案するプロジェクトです。昔ながらの風景や町並みのなかで、ゆっくり流れる時間を過ごして今を見つめ直したり、パワーチャージできるプランがあります。

今回はプランの中の、自転車で西の湖を巡る「西の湖ツアー」を紹介します!

西の湖は琵琶湖岸の陸側にある小さい湖「内湖(ないこ)」です。ヨシ群落の中に水路が巡る「水郷(すいごう)」は景色がとても美しいです。ツアーにはガイドが同行し、周辺の歴史や自然をナビゲートします。

集合とスタート&ゴール場所はラ コリーナ近江八幡。

まずヘルメットを着けてビーチクルーザーという自転車に乗る練習をします。ママチャリにしか乗ったことないけど…という方でも大丈夫。約8キロの途中で休憩をしたり歩いたりして、約90分ゆっくり案内します。
服装はひらひらしたスカート以外の普段着で、歩きやすい靴と肩から下げられるカバンであればOKです。

ビーチクルーザーはママチャリとはブレーキや乗り降りの仕方が違う少し特殊な自転車です。
タイヤが太く未舗装路でも比較的安定して走れる特徴があります。少し練習すれば快適に走れます。

西の湖が一望できる展望台へ。織田信長が築いた安土城跡がある安土山や、近江富士と呼ばれる三上山が見えます。天候が良ければ滋賀県で一番高い伊吹山を眺めることができます。

西の湖に浮かぶ島「西之湖園地」は実際に歩いて散策します。ヨシを間近に見ながら群落のなかを迷路のように進みます。

その先で休憩タイム。休憩では季節に応じたお菓子を準備しています。

タイミングが良ければ水郷めぐりの船を見たり、野鳥観察ができますよ!

上唇のカタチをした円山(まるやま)の麓の集落は、多くのヨシ地が残っています。内湖をお米づくりのための田んぼする前は、この辺りも船で行き来してしていたそうです。
ここから見る景色は、ヨシ群落と人々の生活が結びついて形成された“ここにしかない”ワンシーンです。
西の湖と周辺のヨシ地、一部の集落や里山は「近江八幡の水郷」として、国の重要文化的景観に選定されています。

適度な運動×日本の原風景が語る自然と歴史。いつもよりゆっくり時間が流れるハチマンジカン。
リフレッシュや自分を見つめ直す時間にもなると思います。

この時間をぜひ一度、体験してみませんか?私たちが心を込めてご案内します。

※写真のツアー日は2018年10月/天気:曇り
※詳細・お申し込み⇒「ハチマンジカン」公式ウェブサイト


たねや農藝 | 2019/03/19  11:56
Text : 桂 浩子(たねや文庫)

まだ風も冷たい2月下旬、たねや農藝の菜園にバードハウスを設置しました。畑をかこむ木々に取りつけたスタッフ手作りのハウスは全部で4つ。ラ コリーナではセグロセキレイやカワラヒワといった野鳥を見かけますが、このバードハウスに来てほしいのはシジュウカラ。スズメほどの大きさで平地や山野に棲息する身近な小鳥です。

菜園では昨秋サツマイモがひどい虫害をうけました。土から掘り出すとあれもこれもボコボコと穴だらけ―――原因はコガネムシの幼虫でした。対策として今年は植えつけ時期を早めますが、土の中の幼虫までは手が出せません。

今年1月、ラ コリーナへ生物調査に来られた農研機構の方に教えていただいたのが“虫を食べる野鳥”を呼ぶ方法。

シジュウカラは春から夏にかけて卵を産み、ヒナを育てます。冬のあいだに木々の少し高い場所へバードハウスを設置すれば、巣穴を探す親鳥が見つけてくれるかもしれません。たとえ今年巣として使われなくても、強い雨風などをしのぐ場所になるでしょう。

ラ コリーナで初めてのバードハウス。これからどうなるか気長に見守りたいと思います。


地域, たいまつフェス | 2019/03/12  11:44
Text : 西川天音(近江兄弟社高校3年)

毎年3月から5月にかけて滋賀県近江八幡市の各地では、大小200基を超える松明(たいまつ)を結い、火を放って神様へ奉納する「火祭り」が行われます。これらは1000年の歴史を持ち、「近江八幡の火祭り」として国の無形民俗文化財にもなっています。
今週末3月16,17日は、代表的な火祭りの一つである「左義長まつり」が日牟禮八幡宮で開催されます。

今回は、近江八幡で受け継がれる伝統を次世代に伝えていきたいと、昨年ラ コリーナ近江八幡で開催した「たいまつエキシビション」に参加した高校生の思いをお届けします。“伝統を継ぐこと”に真っ直ぐに向き合い、一生懸命に行動し、若い感性で発信する姿はとても頼もしく、大きな希望を感じていただけるはずです。


私は近江兄弟社高校3年の西川天音です。「滋賀の良いものを発信したい。 若者が伝統を大切にする気持ちを広げたい」という思いから、ラ コリーナ近江八幡で開催された「松明エキシビション」に関わらせていただきました。より多くの人たちに、特に私と同世代の若い人たちに向けて、この取り組みや近江八幡の松明の文化について知ってもらうため、動画や写真で情報発信をすることにしました。将来映像製作に携わりたいという友人や高校の写真部を巻き込んで、「松明結-YUI-プロジェクト」を立ち上げました。

私はこれまで、近江八幡のお祭りの存在、そして“松”に“明”と書いて「たいまつ」と読むということすら知りませんでした。そんな私が松明に出会ったきっかけは、まちづくり会社まっせへのインターンシップ。
大学で観光を学ぶことを決意した私は、素敵な地域資源が残る身近な地域から観光にアプローチしたいと思い、近江商人の精神が受け継がれる近江八幡のまちづくりに関わろうと考えました。

事前に松明づくり特有の“男結び”やしめ縄の作り方を練習するなどして、近江八幡の地域の方々や伝統に、実際に触れる機会をたくさん設けました。事前会議で聞いたある言葉がずっと心に残っています。
「松明を結い上げる作業を通して、私たちは仲間意識を再確認するんだ。それが松明結だ」という「文化遺産としての松明を次世代へ贈る会」副会長・大西さんの言葉です。

私が学年やクラスの枠を越えて一つのプロジェクトを立ち上げたことも、“結”なんだなと実感し、自分のプロジェクトに誇りを持つことができました。また、贈る会の方が高齢化しているので、どうにかこのプロジェクトを通して、地域の方と高校生との“結”をつくらないと!という使命感が生まれました。

そして、たいまつエキシビション当日。私たち高校生も朝から松明づくりに参加させていただきました。
各町の松明の違いを知れば知るほど奥深さに惹かれました。北之庄町の松明には“でんでん”という模様を刻むのですが、この作業には昔畑仕事に使っていたという道具が使われ、先人の知恵や歴史的背景を感じました。
各町のみなさんが、自分の地域の松明に誇りを持っていらっしゃるところも素敵だと思いました。

エキシビション当日は、町など関係無く全員で大きな松明を立てたのですが、「うちの立て方はこうだ」と主張しながらも、協力し合って松明づくりをするみなさんを見て、男らしさや情熱を感じました。

贈る会のみなさんは私たちより長く生きた分だけ知恵を持っていらっしゃるので、松明へのこだわりが強く、お話も長かったです。しかし、「次世代へ松明を繋ぎたい」と強く思っておられる方ばかりで、私たちに対していつも優しく笑顔で接してくださいました。特に印象的だったのは、男子メンバーが松明を結いを教わりながら「師匠と弟子」と言い合って、とっても仲良くなってくれたことです。笑顔が絶えませんでした。

しめ縄やミニ松明づくりなど、お客さんが参加できるワークショップもにぎわいました。

私がチラシを配りながら自分の言葉でプロジェクトについて説明していると「高校生が地域に関わっているのがすごい」と言ってくださいました。当日はるばる東京からカメラを持って来てくださった方は、素敵な写真をインスタグラムに投稿してくださいました。「今後も応援しているよ」とメッセージもくださり、とても嬉しかったです。

また、小さな子どもに高校生メンバーが男結びを教える姿や若い女性がしめ縄を楽しそうに編む姿をみて、この文化を継ぐことの可能性を感じました。

今回は私たちは、松明制作部隊・動画製作部隊・写真部に分かれて活動しました。一人ひとり楽しみながら、松明を通して文化や伝統の大切さを学べたと思います。
「この機会がなければ松明には関わらなかっただろうし、地域と交流できて嬉しかった」
「最初は興味がなかったけれど、今回の活動を通して地域との繋がりを大事だと実感した」
というメンバーからの感想をもらい、胸が熱くなりました。

「松明結-YUI-プロジェクト」の最大の目的である「伝統と、人との繋がりを結い上げる」ということを実践でき、とても達成感を感じています。 また、プロジェクトメンバーの一人ひとりのやりたいことや将来の夢を語り合い、みんなでワクワクを共有することができました。
年齢を越えて地域のみなさんや文化に関わることができて感謝しています。本当にありがとうございました!


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