明けましておめでとうございます。
新しい歴史を刻むプロジェクトとして、ラ コリーナ近江八幡〈メインショップ〉がオープンしてから早一年を迎えます。昨年は連日本当にたくさんのお客様にご来店いただきありがとうございました。
さて、今春、たねやグループの新本社〈銅屋根〉が完成します。自然の営みを感じながら人と人がつながる場、たねやグループの発信拠点として位置づけ、力強く一歩を踏み出します。屋根から突き出た樹齢200年を越えるシンボルツリーは、ともに歴史を歩みながら、これから永遠に見守ってくれる大切な存在です。
既にご案内の「カステラ専門店〈栗百本〉」のオープンも控えています。限られたごく一部の職人しか焼くことのできないカステラ。工房を併設し、大切に受け継がれてきた製法でしっとりと焼き上げる様子を、間近でご覧いただけます。また、新鮮な卵を使った飲食メニューも検討中!他にも、たねや、クラブハリエの専門ショップの構想も進行しています。
また今年も、新しい発見に出会えるラコリーナ近江八幡へ。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
※ラ コリーナ近江八幡/1月1日は休業、1月2日・3日は10:00~17:00(カフェのオーダーストップは16:00)の営業となります。
色とりどりの紅葉が美しい八幡山の麓。
たねやグループの新たな本社機能を備える拠点「銅屋根」の上棟式が今月1日、執り行われました。
来年1月、おかげさまでオープン1周年を迎えるメインショップ「草屋根」に引き続き、建築史家・建築家の藤森照信先生に設計いただくこの新本社は、来春に完成を予定しています。
正面から向かって右側には、自然豊かな田園風景から西の湖までを一望できる展望室、左には近江八幡の地に長年生きてきたシンボルツリーを配しています。
屋根には社員自らが曲げた銅板をふき、皆の思いが結集した社屋を目指します。
爽やかな晴天のもと執り行われた上棟式には、工事関係者や施主ら約50人が参列しました。
装束に身を包んだ藤森先生は奉行、末永製作所の末永治生社長は振幣役、社員の皆さまには槌打役や曳綱役を務めていただきました。
日牟禮八幡宮宮司から祝詞が奏上された後は、棟木を曳き上げる「曳綱の儀」です。
「エイ!エイ!エイ!」
全員で息を合わせ、棟木につないだ一本の綱を手にすると、この「銅屋根」に関わる皆の思いが一つにつながったような、不思議な高揚感が広がりました。
末永製作所の末永社長によって、「千歳棟 (せんざいとう)、萬歳棟 (ばんざいとう)、永永棟 (えいえいとう) 」 と声高らかに唱えられると、3つの木槌が打つ力強い響きが一体を包みました。
どうか無事に、誰一人として怪我なく、最後まで安全に「銅屋根」の建設工事が行われますように…
鉄骨で組まれた大きな新本社を見上げ、参列する全員が祈りました。
上棟式の後は、設計を担当いただくアキムラ フライング・シーの中谷弘志社長の案内で、建設中の内部を見学しました。
「ここが会議室」「ここはライブラリーに」…
着々と工事が進む新本社を歩き、実際にここで働くことを想像すると、とてもワクワクしてきます。
その後の直会にて、社長山本は「私が思い描いていたものより、ずっと良い景色になっています。来年春の新本社完成までどうぞよろしくお願いします」と話しました。
ラ コリーナ近江八幡は地元滋賀から、日本各地から、そしていずれは世界各地から、“たくさんの人々が集う場”を目指しています。自然とともに、そしてみなさんとここから発信して行きたいとも考えています。
その拠点となるのが「銅屋根」です。
今年、多くの皆さまの支えによってスタートし、一歩ずつ歩みを続けてきたラ コリーナ近江八幡は2016年、さらに前に、先にと進んで行きたいと思います。皆さまへの感謝を胸に。
本年は誠にありがとうございました。よいお年をお迎えください!
八幡山の木々が黄や赤に色づきはじめた11月13日。
来年、ラ コリーナ近江八幡に新たにオープンするカステラ専門店「栗百本」の地鎮祭が執り行われました。
建築史家・建築家の藤森照信先生や施工を担当していただく秋村組の秋村田津夫会長、設計のアキムラ フライングシー中谷弘志社長ら工事関係者が参列しました。
地鎮祭は工事の安全を祈願して、その土地の神さまに土地を利用させてもらうことの許しを得る儀式。
近江商人ともゆかりの深い日牟禮八幡宮の神職によるお祓いなどが行われました。
新たな建物が続々と立ち、常に動き続け変化しているラ コリーナ近江八幡ですが、八幡山の麓・北之庄の地の豊かさがあってこそ、たねやグループの構想の舞台となる建物を建ててくださるみなさまがいてこそ、常に進み続けることができます。
そんな感謝の気持ちを常に持ち続けてゆきたいと思っています。
今年1月からみなさまをお迎えしているメインショップ「草屋根」と現在工事中でたねやグループの本社機能をそなえる「銅屋根」との間に作られる「栗百本」は、焼きたてのカステラや新鮮な卵を使ったお食事を楽しんでいただけるようにと考えています。まだまだ構想中ですが、夢は広がります。
カステラは先々代から大切に受け継がれてきた、たねやにとって特に思い入れのあるお菓子。
「たねやこだわりのカステラをより多くのみなさまに召し上がっていただきたい」と、社長山本は強い思いを持っています。
現在も店舗を限定して「カステイラ」として販売しているたねやのカステラは、実は熟練した職人技を要します。
これから建つ「栗百本」でより多くのみなさまに“たねやのカステラ”を楽しんでいただける日を目標に、準備を進めてゆきます!
また後日、たねやのカステラのおいしさの秘密もお伝えしますね。お楽しみに!
晴天に恵まれた11月5日、木々の葉が美しく色付き始めたラ コリーナ近江八幡で、来年の春からたねやグループの一員となる内定者と先輩社員でどんぐりプロジェクトと意見交換会が行われました。
内定者が顔を合わせるのは今日が初めて。
名札に自分たちで名前を書きます。
まずはみんなのことを知るために隣の人とペアになってお互いに3分間ずつインタビューをし合います。
相手の事を知るために趣味や好きなもの、普段どういった事をしているのか、などを聞いていきます。
そしてみんなの前でペア相手のことを紹介。時間は1分間。
本が好きな人、猫が好きな人、たねやで将来やりたい仕事や初対面の印象など、それぞれに感じた事、聞いた事を自分の言葉で伝えていきます。
話を聞いているみんなも思わず笑ってしまうエピソードなどもありました。
みんな個性豊かで、笑いや驚きがある楽しい時間でした。
次はラ コリーナ近江八幡のこと、冊子『ラ コリーナ』、ホームページの説明を聞きます。
そして、たねや農藝についても少し学びました。
そこでは畑や田んぼで野菜やお米を栽培したり、たねやの店舗に飾る植物を育てたりするほか、お菓子のもととなる農業の大変さや苦労を知る学びの場として、普段お菓子の製造や販売をする社員が集まって田植えや稲刈りなどをします。
この体験は農家さんの気持ちを知るだけでなく、実りのある自然に感謝する良いきっかけになるものだと思いました。
たねや農藝の活動について話をきいてからは、お昼から行うどんぐりプロジェクトについて愛四季苑のスタッフから説明を受けます。
ここでお昼休憩です。すでにお腹はぺこぺこ。
昼食は、彦根に店舗を構えるクラブハリエのパン専門店ジュブリルタンのランチBOX。
ここでも自己紹介をしながら一緒に昼食をとる内定者たちが見られました。
自然に囲まれ太陽の光を浴びながら、おいしくいただきました。
昼食後は、いよいよどんぐりの苗植えです。
ここから5グループに分かれての作業。
20区画に区切った内の5区画にシロダモ、クスノキ、アラカシ、スタジイ、サカキ、シラカシ、ヤツデ、カナメモチの8種類135本を植えます。
1平方メートル間隔で3本の苗を植えるのですが、自然な感じにするため、近くに同じ植物を植えないように気を付けます。
余計な石を取り除き、穴を掘ってポッドから苗を取り出して植えていきます。大変な作業です。
傾斜で水が流れないように水鉢を作り、バークを全体に撒いたら終了です。
今までのどんぐりプロジェクトで苗を1万本植えており、去年までの5万本植えるという計画から、今では10万本植えるという大きな計画に変わりました。
“植えたものは、ゆくゆくは森になっていく”この言葉を聞いて、その景色を見てみたいと思いました。
今日、私たちが植えた135本の苗が10年後20年後とどう成長していき、ラ コリーナがどんな場所になっていくのか今から楽しみです。
苗植えの次はどんぐり拾い。どんぐりのロードを造るそうです。バケツいっぱいを目標に拾い集めます。
帽子のついたどんぐりを見つけて「かわいい」との声が。
お話しながら楽しんで拾うことができました。
休憩をはさんで、グループディスカッション。5グループに分かれて話し合います。
テーマは「私たちはこの会社でどんなことができるか?」。
円になって座り、膝の上に丸いダンボールと用紙を置いて、どんな菓子屋を目指していると思ったかを付箋にどんどん書いていきます。
それぞれに出した内容をグループ分けをして考えをまとめていきます。
それぞれのグループの内定者が前に出て発表です。
素材へのこだわり・お客様を笑顔に・各部署の信頼関係・自然や四季を大切に…などさまざまな言葉が出てきました。さらには「世界一になる」という言葉まで。
1人1人たねやで何ができるのか、しっかりとした考えを持っていて素晴らしいなと思いました。
このような考えを持ったみんなと来年の春から働けることを楽しみにしつつ、思い描いたたねやの未来を、実現できるようにみんなが行動してくれることを期待したいと思います。
2015年10月28日〜31日。パリにて「ワールド チョコレート マスターズ2015」が開催されました。
この大会はパリで行われる世界最大のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」内で2年に1度行われるチョコレート創作世界選手権。日本代表はクラブハリエの小野林範セクターシェフが出場しました。
今年の大会テーマは「Inspiration from Nature(自然からのインスピレーション)」。
自然は常に私たちの身の回りにあり、気分やムードにも影響を与え、お菓子の原材料、素材にもなります。
自然の素材が20カ国それぞれの代表シェフの手で、どのようなストーリーに描かれていくのか、6種の競技で挑みました。
創造性、手際の良さ、味覚、見た目の美しさ、キッチン台の清潔さまでもが評価の対象となるこの大会。
各国がこの日のために練習を重ね、試作を何度も繰り返し、国の代表として挑みました。結果は…
1位 フランス、2位 日本、3位 ベルギー。
1位を目指していた小野林にとっては、すぐには受け止められない順位ではありましたが、「チョコレートのピエスモンテ」「スイートスナック オン ザ ゴー」の2競技で高評価を得ることができ、部門賞を獲得しました。
「チョコレートのピエスモンテ」は2メートルもある高さのチョコレート工芸を製作します。
小野林のピエステーマは「ガイア(大地の女神)」。種から育ったカカオの木を、ゾウやシカなどの動物がとり囲み、それらすべての生命が育つ地球を配置。木からはガイアが誕生し、すべての生命を見守ってみつめているというストーリーを描き完成させました。
地球儀と木の根元にあるヒョウも1筆1筆小野林が描きました。
「スイートスナック オン ザ ゴー」はさっとつまんで歩きながら食べられるようなチョコレート菓子を製作します。ここで小野林は2つのサプライズを用意。 たこ焼き機でフォンダンショコラを作り、ラム酒をかけて炎を起こす演出。そしてその熱いフォンダンショコラ下にはアイスや、かき氷機で削った冷たいかき氷が。たこ焼き機とかき氷機で日本らしさを演出しました。
普段から「いかにお客様に喜んでいただくか」を意識している小野林。
今大会では「お客様」である「審査員」を驚かせ、笑顔を引き出すことができました。
今回で6回目を迎えた大会でしたが、開催国フランスが優勝したのは今回が初めて。それだけフランスの代表には期待が高まっていました。
「開催国フランス代表のプレッシャーを考えると、本当にすごい。自分はみんなの協力で20カ国中の2位という結果を得ることができ、やりきることができました。本当にありがたいと思っています。」
小野林が世界を目指すきっかけとなった大会が終わりました。「今後については自分が大会に出場するというよりも、自分のもっていることを後世に引き継いでいきたい。自分自身は原材料により注目して、写真等でなく実際に現地へ行って学び、知識を深めたいと思っています。そして今大会でも得た海外の友人とのパイプを生かし、さらに輪を広げてチョコレート文化を広げていきたいです。」と小野林。
クラブハリエはこれからも世界に通じながら、味覚や技術に高い意識を持って進化し続けます。