暮らしとお菓子

11月

15日

玄猪 -げんちょ-

冬の気配がちかづく十一月の古い呼び名は亥月。
「亥の月亥の日亥の刻に餅を食べると万病を防ぐ」との言い伝えから、この日にお餅を食べ無病息災を願う風習がありました。
平安時代の宮中ではじまったこの行事では、臣下たちに「玄猪餅(げんちょもち)」が下賜されたほか、民間では秋の収穫を祝い「亥の子餅」を作ったといいます。もともとは七種の新穀をつかったとも、三色の餅に仕上げたともされる亥の日のお餅。それがいつの頃から亥の子の文字どおり色や形で猪に見立て、子孫繁栄への願いもこめられるようになりました。
また昔から亥の月亥の日には炉や火鉢を出す習慣もあり、茶の湯では現在もこの日に「炉開き」がおこなわれ茶菓子には亥の子餅がもちいられます。
朝夕の冷え込みが厳しい折、亥の子の名前で親しまれてきた歳時菓子。栗をつぶ餡と求肥で包み、桂皮末の香りもほのかに晩秋をいろどります。

亥の子餅 いのこもち

販売期間:11月15、16日
販売終了しました

11月

22日

冬至 -とうじ-

一年で昼間がもっとも短くなる冬至。
この日をさかいに陽が夏至にかけて少しずつ長くなることから、太陽が力をとりもどす始まりの日として「一陽来復」とも呼ばれています。
冬至冬なか冬はじめ。寒さはいよいよ厳しくなりますが、昔から人々は冬至を新しい季節の節目として幸を願ってきました。
人参(にんじん)、饂飩(うどん)や南瓜(なんきん)など「ん」のつく食べ物をいただき「運」がつくように。柚子の実を浮かべた柚子湯に入れば金銭の「融通」が利くようにとの縁起かつぎもそのひとつです。
一方で、厳しい冬本番にむけ栄養をとり、体の芯から温まる柚子湯に入ることで風邪を防ぐなど暮らしの知恵もうかがえます。
年の瀬せまる冬の歳時に、冬至に縁のある南瓜のお菓子をお届けします。

1月

1日

お正月 -おしょうがつ-

羽二重餅から透ける薄紅色も春らしい菱葩(ひしはなびら)は、そのはじまりを平安時代に持つと伝えられます。
新しい一年の始まりに猪肉や押し鮎、お餅といった固いものを噛むことで長寿を祈った「お歯固め」の儀式は『源氏物語』にも見られる朝廷の新年行事です。この「お歯固め」が時代とともに簡略化され、押し鮎に見立てた牛蒡をお餅でつつむ菱葩となりました。
平安のさまざまな行事の手引書である『江家次第(ごうけしだい)』によれば、お歯固めの餅には近江国のものを用いよとあります。千年以上も前の書物に見られる「近江」と「餅」の字は、古くからこの土地が米どころとして名を馳せていた証ともいえます。
たねやの菱葩は平安時代の昔から今も変わらず地元産の羽二重糯米を用いて作りあげた祝い菓子です。ことし一年が皆様にとって幸多き年となりますように、願いをこめてお届けいたします。

1月

7日

人日の節供 -じんじつのせっく-

きびしい寒さの中にも、どこか春を含んでいるような睦月(むつき)の七日。この日は人日の節供と呼ばれ、一年のうちでもっとも早くやってくる節供でもあります。
この日に食べることで有名なのが七草餅。もともと「ななくさ」は「七種」と書き、米・粟(あわ)・黍(きび)・稗(ひえ)・小豆など七種類の穀物を使った「七種粥」が古くから作られていました。
また平安の頃より、この日には新年に芽吹いた若菜を摘みとり、汁物にしていただく風習もありました。やがてこれが七種粥と結びつき、室町の頃からは、せり・なずな・ごぎょう・はこべらといった春の七草でつくる「七草粥」をいただくようになったそうです。
芽吹く若菜の力にあやかり、縁起のよい瓢箪(ひょうたん)のかたちに無病息災の願いをこめて。健やかな一年をお過ごしください。

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