渡邉美和子医師 コラム 第7回『日牟禮茶屋からお届けする食べて楽しく健康になる食事』2019/07/22更新

歴史ある近江八幡宮に続く参道沿いに、木漏れ日を受けて佇むのがたねや日牟禮乃舍。一歩足を踏み入れると、そこは昔ながらの茶屋をイメージした町家。ガラス張りの工房から漂う香ばしい餅菓子の香りに食欲がかきたてられます。
店内では、和菓子だけではなく、地元の食材を生かしたおばんざいを召し上がって頂くことができます。米どころ近江のもち米を使用したおこわと数々のおばんざいが美しく並ぶ「たねや膳」は目にも心にも美味しい、お勧めメニューです。

すでにご好評を頂いているこの「たねや膳」を更に一歩進めて「食べて身体にイイ膳」として皆様にご紹介できるように、小林達也店長を中心としたたねやチームと数か月に渡って話し合いを重ねています。
地産地消はもちろんですが、「美味しい食材を集めるためには世界中どこからでも」が山本昌仁社長の方針です(実際、たねやで用いているオリーブオイルバルサミコはイタリア、ウンブリア州メルカテッロから、ピスタチオはシチリア島ブロンテ村から独自に取り寄せるこだわりです)。

「食べて身体にイイ膳」は(「食べて身体にイイお菓子」と同様に)以下の点にこだわりました。

満足感があること

7品も並ぶおばんざいは、食感を大切にした野菜やきのこ、地元の名物赤こんにゃくを豊富に用いています。
食物繊維やポリフェノール効果が期待される小豆皮、赤こんにゃくを炊き込んだ絶品おこわは、ご体調や体格によって量を変えて頂くことでカロリーを調整ができます。 どうぞゆっくりよく噛んで、味わってお召し上がりください。

上手な糖質摂取

日本人は痩せていても糖尿病になりやすい体質。 急激な血糖値の上下は糖尿病だけに留まらず、認知症との関連も指摘されています。 それにしても糖質も大切な栄養素であり、むやみに減らすのではなく上手な糖質摂取を上手に選ぶ事が大切です。 具体的には調理の上白糖を極力みりんに替える、野菜、きのこ、こんにゃく、小豆の皮を積極的に用いるなどの工夫が満載です。
並んだおばんざいは目移りしてしまいますが、実は時計回りにお楽しみ頂き、最後におこわを召し上がって頂くと、炭水化物であるコメ摂取の前に十分な食物繊維が摂取されます。血糖値の急激な上昇を防ぐ一工夫です。

腸!イイ食材・抗酸化食品を摂ること

腸内環境改善は、今や免疫力向上、メタボ予防のための常識です。
そのために最強と考えられるのが食物繊維と発酵食品です。
食物繊維を豊富に摂り入れているのはすでにご紹介した通りですが、発酵食品は味噌や麹など旨味にもつながります。
味わいに奥行きをもたらし、満足感にもつながるのです。
抗酸化食品とは「抗酸化力」を豊富に含む食品です。ビタミンCやビタミンE、ポリフェノール、カルチノイドなどが代表的ですが、 魚の油に代表されるω3脂肪酸も積極的に摂りたい栄養成分として、食材を慎重に選んでいます。

旨味で減塩

「食べて身体にイイ膳」の第一条件は「絶品、美味しい!」ことです。
日本人の塩分摂取量が世界的に見ても過剰であることはすでによく知られており、高血圧症や胃ガンなど様々な病気の原因とも言われています。
塩分使用を抑えてもしっかり旨味が感じられること。
そのために、塩ではなく出汁で下味をつける、香味や調味料を工夫するなど「ひと手間」を加えました。また、味覚を敏感にする山椒を最初に召し上がって頂くことで、その後のおばんざいは「食材の持つ本来の旨味」が感じられるはずです。

その場で美味しいだけではなく、身体にイイ食材や調理法の知恵を日常にも活かして頂ける一食になればと願っています。
皆様の身体に、心に、栄養がいきわたりますように。

たねや 日牟禮乃舍