新素材に出会う旅 | 2015年6月9日  11:08
Text : たねやグループ 広報室

5月、社員研修旅行でハワイへーーー。
リフレッシュはもちろん、これからの商品や店舗づくりなどクリエイティブにヒントやアイデアを吸収する時間でもあります。
たねやグループでは、国内に限らず海外にも目を向け、自分たちが納得できる素材を求めています。人、素材へのこだわり、その土地の風土や環境など、現地に足を運び実際に触れることが大切だと考えています。

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今回、現地で「芋焼酎」の製造をしておられる「ハワイアン焼酎カンパニー」の平田さんを訪ねました。

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青く澄んだ空、のどかな草原が広がるオアフ島ノースショアの町ハレイワ。

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平田さんは関西ご出身とのこと。
なぜ、ハワイで焼酎を造ることになったのでしょう?

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もともとハワイにはご縁があったようで、タロイモをすりつぶし発酵させたハワイの伝統料理「ポイ」を食べながら、「同じように発酵食品としてハワイで芋焼酎が造れるのでは」とひらめいたことがきっかけだったそうです。

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これを転機に鹿児島の酒蔵所で伝統の製法を学び、ハワイに移住されたとか。
様々な困難があったようですが、当初は電気や水も通っていなかった土地を自らの行動力で開拓されたことなど、驚きと同時に熱意が伝わってきました。

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火山が影響してできた土壌はサツマイモに適した環境で、水質にも恵まれています。ここでは、ハワイ産の紫いも〈オキナワン・スイートポテト〉を原料に使用されています。

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杉製の木樽蒸留器

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100年以上前から受け継がれている焼酎のカメ壺

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〈麹〉。味を左右する大切なポイントで、最高級品のお米「国宝ローズ」が使われているそうです。

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芳醇な香りの〈もろみ〉

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約9年の歳月を経てようやく仕上った焼酎「波花」。
平田さんも納得の焼酎が完成です。

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試飲もさせていただき、上品な甘さに爽やかで濃厚な味わい。
さらに感動しました。

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強い気持ちと行動力、温和な人柄がとても印象的で、同じものづくりにかける熱意を感じるストーリーや想いを共有できた貴重な時間でした。

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さあ、これからどのようにお菓子の世界と結びついていくか・・・
今後も新たな可能性にたねやグループの挑戦は続きます!


糯米 | 2015年6月5日  15:16
Text : 田中一弥(原材料管理室)

和菓子の材料の最たるものと言えば「お米」です。
大福や最中、おかきなど、お菓子に欠かせない大事な素材です。
たねやで使う糯米(もちごめ)は、全て地元の滋賀羽二重糯(しがはぶたえもち)です。
滋賀羽二重糯は特に味が良いと評判で、全国の多くの和菓子屋さんで使われるほどです。

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5月某日、たねやのお菓子に使用する糯米を栽培していただいている、南花沢地区(東近江市)の皆さんの田植えにお邪魔してきました。
この地区で栽培される糯米は粒が大きく、非常に味が良いのです。

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南花沢の辺り一帯は、地下1メートルほどの粘土層で、その下は固い岩盤だそうです。
ですから、一度水を張ると水持ちがよく、栄養分も抜けにくいからお米が美味しくなるそうです。

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この辺りの土壌は、粘りの強い粘土質のため、機械でもゆっくりとしか進みません。
機械だからスイスイという訳にはいかないようです。

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稲がそよ風に揺れています。
この小さな稲が秋には千粒ものお米を実らせてくれます。

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白鷺も来ました。
この辺りではよく見ることのできる風景です。

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南花沢営農組合のみなさんです。
皆さんで協力しながら後継者の育成や、よりよいお米づくりの研究もされています。

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秋の収穫まで、何回かに分けて糯米の話をお届けします。
稲がもう少し大きく育った夏頃に訪れようと思います。

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よもぎ | 2015年5月29日  13:10
Text : 田中一弥(原材料管理室)

みなさん、こんにちは。原材料管理室の田中一弥です。
今回はたねやが自社栽培している、「よもぎ」をご紹介します。

たねやの原材料へのこだわりの源流と言えるのが、たねや永源寺農園のよもぎです。
約20年前、滋賀は鈴鹿山系の麓、永源寺の地でたねやのよもぎづくりが始まりました。
それまでは、仕入れたよもぎを使っていたのですが、よもぎを洗う際に、水が農薬で真っ白になったのを見て、「これは子どもに食べさせられない。自分たちでよもぎを作ろう」と覚悟を決め、無農薬栽培でよもぎ作りを始めました。

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たねやのお菓子に使用するよもぎの全てを、永源寺農園で栽培しています。
気候条件に大きく左右されるので、当然収穫が少ない年もあります。
お菓子は収穫量に合わせた分だけしか作りません。
無農薬、有機肥料での栽培は当初困難を極めました。
「雑草のよもぎを栽培するなんて何を考えてるんだ?」などと当時は言われたこともありましたが、近隣の農家の方々にもご協力いただき、今ではたくさんのよもぎが収穫できるようになりました。

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よもぎは春先から10月頃まで収穫できますが、大きくなり過ぎると苦みが強くなりますので、背丈が地面から30センチメートルくらい成長したところで収穫をします。
葉はハサミを使って一枚ずつ、丁寧に手作業で摘み取ります。
お菓子に使うのは、茎の上部についた綺麗な葉だけです。
根気の必要な作業ですが、みなさん黙々と作業してくださいます。

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この一番いい部分だけがお菓子の原材料になります。

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たねや永源寺農園は自社スタッフが運営していますが、近隣の農家の皆さんにご協力いただけたからこそ、ここまで生産することができるようになりました。

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収穫したよもぎは、その日のうちに永源寺農園で加工していきます。
ここで不純物を取り除きます。

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水で洗浄して、茹でます。

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茹であがったよもぎは、もう一度、選別し不純物を取り除きます。

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ここでもご活躍いただいているのは、近隣の農家の方々です。

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そして、ミキサーで繊維を細かくしペースト状にします。
とても爽やかな、よい香りが漂っています。

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ここから、いよいよ和菓子に。実際に工場でお菓子に仕上っていきます。
蒸した糯米によもぎを足して、搗いていきます。

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搗いてしばらくすると、お餅が綺麗なよもぎ色になります。
着色料などは一切使用しません。
これだけで充分に香りも良く美味しいです。

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よもぎ餅が熱いうちに、粒あんを包みます。
まだお餅から湯気がでています。

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上から押さえて平らにします。
もうどのお菓子かわかりますよね。

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鉄板で香ばしく焼き色をつけて、
近江ひら餅よもぎ餅の完成です。

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饅頭工房では、たねや饅頭よもぎを製造しています。
工房全体によもぎの香が広がっています。

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蒸しあがったお饅頭に、よもぎの焼印を押してできあがりです。

毎日、できたてをお店にお届けしています。

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たねやの安心・安全への取り組みのスタートにもなった「よもぎ」。
近江ひら餅よもぎ餅や草もち、よもぎ饅頭など、たねやの春の風物詩です。

 


たまご | 2015年3月2日  17:16
Text : 田中一弥(原材料管理室)

みなさん、こんにちは。
原材料管理室の田中一弥です。

写真の卵をみていただけますか。
黄身を覆うように白身も盛り上がっています。
産みたての鮮度のいい卵である証拠です。

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産みたての鮮度のよい卵は、お箸で黄身をつまみあげることもできます。
この新鮮な卵だけを毎日届けていただいて、たねやのお菓子に使わせていただいています。
今回はこの卵を生産していただいている養鶏場のひとつ、三重県の岡本養鶏場をご紹介します。

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滋賀のたねやの工場から車で約一時間、三重県の伊賀に岡本さんの養鶏場はあります。
いつも笑顔の絶えない大男、岡本さんです。
大柄な岡本さんですが、飼育する鶏の扱いは、ものすごく繊細です。

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田中 飼育で一番気をつけていることは何ですか?
岡本 やっぱり鶏にストレスを与えないようにするために、鶏舎を清潔に保つこと。
あと、温度管理がとても大事です。夏場暑すぎると夏バテして弱ってしまいますし。
ちゃんとエサを食べてくれるように常に鶏舎の気温をチェックしてます。
外出する時も気になるので、携帯電話で鶏舎の状態をチェックできるようなシステムを入れてるんですよ。旅行に行ってても鶏が気になって1日に何回も携帯をチェックしてます(笑)。
田中 それは大変ですね(笑)。
岡本 あとエサと水も大事です。エサは鶏の成長の過程に応じて、いいものを使い分けています。アミノ酸のバランスなんかも考えながら。ここは15万羽いますから、全部の鶏が飲む水は毎日30トンにもなります。

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田中 30トンですか!それはすごい量ですね。
毎日産みたてを滋賀まで運んでいただいてますが、輸送にもご苦労があるようですね。
岡本 産みたてを食べてもらいたいですからね。
卵は輸送時の強い衝撃で割れたり、味が落ちてしまうので、速度を落として慎重に運びます。

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岡本 手間ひまかけた鶏が産んでくれた卵ですから、人任せにせず自分たちで運んでいます。
田中 岡本さん、本日はありがとうございました!
これからもいい卵をお願いします。
岡本 こちらこそよろしくお願いします!

岡本養鶏場で朝方採れた卵は、その日のうちにたねやの工場の近くの山平鶏卵GPセンターに運ばれて洗浄・殺菌・割れのチェック、選別が行われます。

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大きな羽のついたブラシで洗浄されます。

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洗浄された卵。

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次は柔らかい羽で表面を拭かれながら乾燥します。

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コンピューターと目視の二重のチェックによって、ひび割れや異物の入った卵を取り除きます。
驚いたのは、卵黄の二つ入った双子の卵はここで取り除かれること。
消費者からのクレームになるからここで取り除くのだそうです。
僕ならラッキー!と喜びますけどね。

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最後はサイズ別に選別され出荷されます。
たねやには、その日のお菓子の製造に使う分だけの卵が出荷されます。

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ここからは、たねやの工場でお菓子になります。
たねやの工場に到着した卵は、すぐに割卵されます。
この場所はたねやで一番卵を使用する「どらやき工房」です。
多い日には、1日250kg以上の卵を使用します。

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どらやきの生地づくり。
新鮮な卵に蜂蜜・水あめ・砂糖などを加えて卵蜜をつくります。
鮮度の良い卵を使うことで、ふっくらと焼きあがります。

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それぞれの材料をうまく馴染ませ、合わせるコツがもちろんあるのですが、それは企業秘密ということで。
きめの細かい卵蜜ができました。
これを2回、大きさの違う目のメッシュで濾します。

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大切な材料ですから、一滴も無駄にできません。

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小麦粉などと最後合わせて、ここから焼成です。
生地を混ぜすぎないこと、一定の温度を保つことがポイントです。

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鉄板の上に生地が流されて、焼成が始まります。

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細かいところは写せませんが、職人の手による細かな焼きの加減や工程を、特注の機械で再現しています。

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たねや自慢の餡をのせて、生地を合わせます。

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ひとつずつ包装され、毎日お店にお届けしています。

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産みたての新鮮な卵と、北海道十勝産の小豆・白小豆。
そして、たねや独自の製法で、おいしいどらやきが出来上がります。

 


小豆 | 2014年11月19日  09:51
Text : 田中一弥(原材料管理室)

9月のお彼岸の頃、電話で「そろそろ小豆があがるよ」と知らせがあり、 十勝に飛びました。
この頃の十勝の最低気温は10℃前後。
朝晩はもうかなり冷え込みます。

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でもこの朝晩の冷え込み、寒暖の差が、美味しい小豆を生む秘訣です。
莢(さや)にはたくさんの小豆が詰まっています。

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ここの生産者のみなさんは、小豆の収穫のことを「あがり」と呼びます。
双六のあがりと同じですね。
広大な農地を休みなく、ずっと世話してきたわけですから、 ようやく一息つけるといった心情でしょうか。
静かにあがりを待つ小豆たち。

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こだわりぬいた小豆づくりをされているビーンズ倶楽部会長の西野さん。
ビーンズ倶楽部とは、ここ十勝の地で、有機的な豆栽培に取り組み、 農薬、化学肥料を、北海道の慣行施肥基準の5割以下に落とし、特別栽培で作付けをされている生産者団体です。
食べる人に優しい豆をつくりたいという、強い信念をもった方たちです。

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こちらはビーンズ倶楽部の山﨑さん。

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ビーンズ倶楽部の山田さん。
「たねや小豆農場」の看板があがっているのは山田さんの畑です。

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あがりをまつ小豆たち 其の二。

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このイケメンは高道さん。 今回は高道さんの畑のあがり(収穫)にご一緒させていただきました。

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今年は、小豆の成長する夏までの気温が暖かかったこと、
台風の影響がほとんどなかったことから、とてもよい品質の小豆になったそうです。
新しい豆であんこを炊くのが楽しみです。

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小豆の収穫方法はまず、ビーンカッターという機械で小豆を茎の根元から地面から切り取り、
次にビーンスレッシャーという機械ですくい上げて脱穀します。

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それにしても広い畑です。
高道さんの畑は小豆だけで2ヘクタールもあります。
大きい野球のグランド2つ分くらいはありそうです。

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小豆の莢がぎっしりついています。

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ビーンスレッシャーに乗せてもらい、高道さんの奥さんのとなりでお手伝い。
あまり役に立ってません。

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タイヤの大きさを見ていただければわかりますが、
これだけの大型機械が必要なのも北海道ならではの光景です。

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脱穀した小豆を積み込みます。

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くすみのない、きれいな色の白小豆です。
くせのない素直な味が特徴で、どらやきの白つぶ餡に使用しています。

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高道さんのお父さんとたねや愛知川工場の藤澤工場長。
息子さんの仕事ぶりをやさしく見守りながら小豆談義。

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収穫後、選別工場に集められた小豆。
これはたねやの代表銘菓「ふくみ天平」に使用する「エリモ」という品種です。
たねやにとって、とても大切な小豆です。

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この選別工場では最新鋭の機械で、不純物、色の悪いものを取り除き、 大きさ別に選別、みがきを行います。
最後は人間の目で小豆をチェックします。

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左がたねや用に選別していただいている小豆。
栽培から選別まで特別仕様です。 お菓子の材料は全て自然から生まれるもの。
同じ品種や産地でも、年ごとに少しずつ違います。
毎年12月頃、その年に収穫した全ての品種の小豆をたねやの工場で味見し、お菓子の配合を決めていきます。
お菓子づくりは自然と向き合うこと、と言っても過言ではないと僕は思います。

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十勝滞在最後の夜、生産者の皆さんがバーベキューでもてなしてくれました。
感激です。

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おししい料理とお酒、そして最高の小豆をありがとうございます!

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今年も最高の小豆が収穫できました。

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