上生菓子冬支度

うつろう季節に寄り添い、職人がつくりあげる上生菓子は、
味わいも細やかな和菓子の真髄です。
くらしにひととき、
和の愉しみを。
しずかに冬の訪れを待つふるさとをあらわしました。

薯蕷煉切製・こし餡

“山茶花さざんかや懐かしき歌くちびるに”

落ち葉たきの景色も、今では歌に名残をとどめるばかり。
なめらかな薯蕷煉切であらわした垣根の花です。

から錦

薯蕷きんとん・黒豆・粒餡

“深山路みやまじは木の葉しぐれのから錦”

紅、黄朽葉、猩猩緋…唐渡りの錦のようにうつくしい紅葉を、黒豆と薯蕷きんとんであらわしました。

※黄朽葉 … きくちば：染め色の名。くちなしに茜または紅をまぜた、黄色を帯びた橙色。／猩猩緋 … しょうじょうひ：黄色を帯びた深紅色のこと。

こがらし

雪平・干柿餡・大納言

“干し柿も粉こをふく風のつめたさよ”

軒端に吊るした渋柿は、こがらしが吹くたびに甘みを増して。
大納言入りの干柿餡を雪平で包み、氷餅をまぶしました。

※雪平 … 求肥に卵白と白あんを入れたものをいいます。
通常の雪平は純白の白ですが「こがらし」は小豆こし餡をつなぎに入れているので、すこし赤みのある生地に仕上がっています。

販売期間	2024年11月上旬～12月上旬

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