La Collina(ラ コリーナ)とは、イタリア語で「丘」という意味。
2012年3月、イタリアの世界的な建築家、ミケーレ・デ・ルッキさんと近江八幡を歩くなかで生まれたのが、この「ラ コリーナ」という名称です。
スタイリッシュな照明器具やモダンな建築が有名で、デザイン好きにとっては憧れの存在ともいえるすごい方。そんな偉大な方を前に、わたしもお会いするまではドキドキソワソワしていたのですが…、ご本人はとっても柔和で飾らないお人柄。皆のなかに自然とやさしい空気が生まれ、とてもリラックスしたなかでたくさんの言葉を交わしました。
親しみをこめて「ルッキさん」と呼ばせていただいています。
たねやグループの本社や店舗をご案内し、計画地を訪れた一日目。皆で八幡山にも登り、近江八幡の歴史や文化、自然へと想いを馳せました。そしてその後のディスカッションの時間。たくさんの言葉やイメージがあふれだし、近江から世界へ、過去から未来へと、わたしたちが大切にするアイデンティティについて語り合いました。
驚いたのは、ルッキさんが現地で感じられたことが、わたしたちがイメージしていること、そして、すでに取組みだしていることにぴったり寄り添っていたことです。
人と自然が融合した場所を。お菓子作りをアーティスティックに見せること。オフィスはみんなの空間に。木をふんだんに使った建物を。そして、小高い丘があると良い。などなどなど。
「シンプルで、アーティスティックで、記憶に残ることを。」
「心がコンセプトを作る。」
そんな言葉も印象的な、気づきの多い一日となりました。
一夜明け、二日目はより具体的なコンセプトについてディスカッション。
ルッキさんから、まず第一に「自然が美しい」というお話がありました。
「自然は人間にとって価値あるものです。“culture(文化)”は“cultivate(耕す)”から生まれた。畑を耕す。心を耕す。そんな場所になると良いですね。」
そんな話の流れから、日本の里山の美しさ、棚田の美しさ、そこに人々があつまる美しさ。小高い丘。
「ルッキさん、丘はイタリア語で何と言いますか?」と、社長。
「La Collina(ラ コリーナ)」
ラ コリーナ、ラ コリーナ、ラ コリーナ……。
社長が何度も唱え、次第にしっくり馴染んだとき、たねやグループが手掛ける未来に、静かに命が吹き込まれました。
現地でルッキさんは、ひとりたたずむ時間を大切にされました。 穏やかな視線の先には、豊かな丘が広がり、人々と自然が融合する世界が見えていたのかもしれません。そこにあるのはお菓子を食べる人々の笑顔。
近江の町から世界にむけて。
「ラ コリーナ近江八幡」が動き出します。