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ラ コリーナ日誌
どんぐりの木、育てています。
Text : 事業部
- #ランドスケープ
ここは、ラ コリーナ近江八幡の計画地。
とにかく広くてのびやかなこの地に立つと、なんだか少し圧倒されてしまいます。八幡山の山裾に抱かれて、西の湖にもほど近い恵まれた場所。清々しい自然を前に、小さな自分を感じてしまうからかもしれません。
はたしてここで何をなすべきか。「人と自然がつながる場に」という想いはあるけれど、それをかたちにしていくには…。
たねやグループの、自然との対話がはじまりました。
導きだした、ひとつの答え。
それは、わたしたちの手で木を植え、育てること。
「土地とつながり、生きていく――」
強い気持ちが、わたしたちを駆り立てたようにも思います。
まずは、どんぐりをひろうことからはじめた、わたしたち。
どんぐりって種なの!?何の木になるの?どうやって芽を出すの?色んな形があるんやね!?
大人も知らないことだらけ。これぞまさしく手探りで、カサカサ落ち葉をかき分けて、大人も子供もどんぐりひろいです。それから毎年ひろってあつめ、クヌギ、コナラ、アラカシ…と、今では見分けもつくようになりました。
芽が出る準備もはじめてのこと。みんなでキャッキャと並べると、一粒一粒が命をもっているように感じます。少しずつ、少しずつ。自然のリズムは、ゆっくりと。ころころ愛おしいどんぐりたちです。
そして、いよいよ3年目の秋。ラ コリーナ近江八幡にどんぐりの苗を植える日をむかえました。30~40センチほどの背丈になった小さな苗を手に、どことなく緊張しながら、誇らしい気持ちで一本一本、丁寧に植えたのを覚えています。大人と子供をあわせた50名で600本。なかなかのものです。
種をひろって、苗に育て、土を掘って、この手で植える。
小さなわたしたちが、大きな自然に寄りそい、数年かけて繰り返してきたこと。
いつしか生まれてきた感覚は、「土に根差す」というものでした。
大地とつながる安心感。自然とともにある温かさ。
ゆっくりだけど、でも、成長するんだ。つながっていくんだ。
当たり前のことが、ストンと心に落ちてきます。
手から足から伝わってきます。
たねやは、かつて種苗をあつかう商いをしていました。
過去から現在へ。こんな未来へと導いてくれたのかもしれません。
今のためではなく、未来のために。
10年後、20年後…。大きく育ったどんぐりの木々がみせる景色が、また、さらなる未来へとつづきますように。
たねやの木、大きくなーれ!
※どんぐりプロジェクト1年目
※どんぐりプロジェクト2年目(1)
※どんぐりプロジェクト2年目(2)
※どんぐりプロジェクト3年目
※どんぐりプロジェクト4年目
※どんぐりプロジェクト5年目(1)
※どんぐりプロジェクト5年目(2)
※どんぐりプロジェクト5年目(3)