
2026.10.09 Text : 川尻 七魅(LAGO琵琶湖の森)
琵琶湖の森作業日誌 vol.2
- # 水と森
昨年3月にオープンしたLAGO。
当初はほとんど緑のない場所でしたが、そこから木や草花を植え、種をまき、イベントなどを通してみなさんにも植樹や植栽に参加していただきながら、一緒に琵琶湖の森を育ててきました。
今では植物が育ち、緑に包まれた景色の中に多くの生き物たちの姿が見られるようになりました。
今回は、琵琶湖の森で行っている、生き物を育むための草刈り管理をご紹介します。

私たちがお手本としている里山の環境には、刈る頻度や時期の違う、さまざまな草地があります。琵琶湖の森でも、同じ場所を一様に管理するのではなく、草を刈る場所と残す場所をつくり、草刈りの時期やサイクルも変えています。小さな環境の違いをつくることで、多様な生き物が利用でき、隠れ場所にもなります。
また、食草(※チョウなどの幼虫が食べる植物)など、生き物が利用する草花が一時期に敷地内ですべてなくならないようにしています。

刈った草はその場に残します。草の下は、コオロギやクモなど様々な虫たちの棲み処になります。
そして時間がたつと、刈り草の下から新しい草がまた伸びてきます。


植栽した草花は、根付くまでは刈らずに見守ります。また、これから増やしていきたい植物は、種ができるまで残し、種を落として少しずつその場所で増えていけるようにしています。

花も一度にすべてを切るのではなく、場所や植物によって時期をずらしています。敷地内でできるだけ長い期間花が咲くようにすることで、チョウやハナバチなど、花を利用する生き物が吸蜜できる環境をつくっています。

今年の夏、琵琶湖の森の畑ではひまわりを育てていました。
このひまわり畑では、花が終わったものをもう一度花を咲かせるように切る株と、そのまま種まで残しておく株をつくりながら管理しました。
花はチョウなどの昆虫が蜜を吸えるように、種はカワラヒワなどの鳥たちが食べにやってきてくれるようにこのような管理をしています。

琵琶湖の森では、草をなくすことを目的にするのではなく、生き物が利用できる環境を残す“いきもののための草刈り”を考えています。
昔から里山で行われてきた農作業と結びついた管理(農的管理)を参考にしながら、生き物が暮らす環境をつくっていくための工夫も加え、草刈りをしています。

私たちの作った環境にやってくる生き物たちの姿に出会えることが、日々作業をする中での楽しみの一つです。
これからも、たくさんの生き物が琵琶湖の森にやってきてくれることを楽しみに、琵琶湖の森をつくっていきます。
毎月、ホームページと店内掲示板にて琵琶湖の森の作業カレンダーを公開しています。作業中のスタッフにぜひお気軽にお声がけください!