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2024.11.27 Text : 坂口 美佳(経営企画室)

LAGO 活動日誌⑥ ~琵琶湖博物館へ訪問~

  • # 水と森

2025年3月24日オープン予定のLAGO 大津は、たねやの店舗で初めての雄大な琵琶湖を眺めることができるお店です。

「LAGOにお越しくださるお客様に琵琶湖の魅力をお伝えしたい」という想いから、琵琶湖博物館に伺い琵琶湖についてより深く学んできました。
琵琶湖博物館では琵琶湖の魅力はもちろん、昔の琵琶湖を利用した人々の暮らしや現在の自然環境の課題、取り組みについても数多く展示されていました。

琵琶湖は約400万年前に三重県伊賀周辺で誕生し、長い年月をかけて約40万年前に今の形に近づきました。とても歴史が長く、世界でも有数の古代湖と呼ばれる湖です。

また、生物多様性も豊かで水生動植物(水草、魚、貝類、プランクトンなど)が1700種以上生息しており、その中でもビワコオオナマズやビワマスなど琵琶湖にしか生息していない固有種は約60種確認されているそうです。 

歴史的に見ても、生き物にとっても重要な琵琶湖ですが、現在は環境問題や外来種問題などの課題を多く抱えている状況です。その一部をご紹介します。

▲琵琶湖の水源となる森の課題

人工林は定期的な管理、木材の利用をしていないと山中の環境が悪くなり、土砂崩れなどの災害にも繋がります。

▲水草の大量発生と対策

琵琶湖の南湖(琵琶湖大橋より南の湖)は水深が浅く、太陽光が湖底にまで届くため、今世紀に入って水草が繁茂してます。水草は水の浄化や、 水鳥や魚のすみかとして役立ちますが、 大量発生して悪臭や船が通れないなどの問題が出てくるため、滋賀県では水草除去を人為的に進めています。

▲湖魚をはぐくみ沢山の生き物が息づく田んぼ

滋賀には、湖魚が昔のように産卵のために入ってこれるような水路づくりを進めている田んぼ、「魚のゆりかご水田」があります。

琵琶湖博物館をぐるっと一周すると滋賀県の自然環境は琵琶湖だけでなく、その周辺の森、田んぼ、川、そして湖の繋がりの中でたくさんの生き物が共存しているということに気付くことができました。

琵琶湖博物館 館長の亀田佳代子様にお話を伺いました。

▲写真右側、亀田館長

「琵琶湖は400万年の歴史がある世界でも有数の古代湖で、固有種が沢山生息しています。さらに周りに人が住んで琵琶湖を利用しているにも関わらず、今でもこんなにも生き物がいる。ということに想いをはせていただきたいです。」

亀田様のお話を伺い、“人が琵琶湖を利用している”ということも重要なポイントであると感じました。人と琵琶湖に関わりがあるからこそ文化が生まれ、良くも悪くも今の風景や環境ができています。
琵琶湖博物館をはじめ、多くの研究者の方に琵琶湖の歴史、生物、文化、そして素晴らしさを教えていただきながら、LAGOをきっかけに琵琶湖のこれまでと目指すべき未来を地域の方やお客様と語り合い、考えていきたいと思います。

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