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LAGO 大津 水のおはなし ~トンボ編~

Text : 坂口 美佳(経営企画室)

  • #サステナビリティ
  • #LAGO

2025年3月24日、琵琶湖畔にオープンする新店舗「LAGO 大津」。
美しい琵琶湖を望む場所で沢山のいのちをはぐくむ「琵琶湖の森」を作っています。

“LAGO(ラーゴ)”はイタリア語で「湖」。
LAGO 大津は「水」がテーマです。

「水」はどの生き物にとっても欠かせませんが、今回ご紹介する生き物は“トンボ”です。

セスジイトトンボ

トンボにとって豊かな水環境はとても重要です。

幼虫(ヤゴ)時代を水中で過ごすトンボは、種類によって好む水環境が異なります。

山奥の渓流や人家近くの水路、田んぼなどの浅い止水、深い池など・・・滋賀県は琵琶湖をはじめ、琵琶湖に注ぐ沢山の川があり、田んぼや農業用のため池もある、水環境が豊かな地域です。

県内ではトンボの調査が進み、発見されたトンボは約100種にのぼります。

トンボは環境の豊かさを示す指標になる生き物だと言えます。

どのトンボが飛んでいるのかを見ることで周辺の水環境を知ることができます。

また、トンボは他の生き物を捕まえて食べる捕食者で、トンボが沢山いるということはそれだけエサとなる生き物が沢山生息している豊かな場所という判断基準になります。

発見されているトンボの中で、特に琵琶湖の水環境を利用して生きる重要なトンボが3種います。

1種目はオオヤマトンボです。

オオヤマトンボ

オオヤマトンボは日本一大きなトンボのオニヤンマと間違えられるほどの大型のトンボで、お尻の先が膨らみ棍棒(こんぼう)状になっているのが特徴です。

琵琶湖で誕生した後、琵琶湖周辺の山へと飛んでいき生活し、産卵の際に再び琵琶湖に戻ってきます。

2種目はウチワヤンマです。

ウチワヤンマ

ウチワヤンマは名前にヤンマと付いていますがサナエトンボの仲間です。
お尻の先がうちわのように広がっていることからこの名前が付きました。お尻をあげて棒に止まっているようすを見ることが多いトンボです。

3種目はメガネサナエです。

メガネサナエ

琵琶湖の環境を利用する3種のトンボの中で特に希少な種です。

40年ほど前から琵琶湖の汚染問題や外来魚問題で数を減らしましたが、ここ10年ほどで対策が取られ、現在は数が増えてきており、琵琶湖北部の湖岸で休む姿を見ることができます。
 
上記3種のトンボは琵琶湖の水環境を利用して羽化するので、ある時期になると琵琶湖岸にはトンボが羽化した後のヤゴの抜け殻を沢山見ることができます。

ウチワヤンマのヤゴの抜け殻

私たちは近江の里山の風景として「琵琶湖の森」にトンボが生息する水環境をつくり、これからも豊かな自然を未来につなげていきたいと考えています。

LAGO 大津オープン後、美しい琵琶湖の景色と共に「琵琶湖の森」に息づくトンボにも注目しながら憩いのひと時をお過ごしください。

ムスジイトトンボ

コフキトンボ

写真:今森光彦(メガネサナエのみ)/今森元希

5つの柱