6月上旬、琵琶湖の西側、とても自然豊かな場所に工房を構えるガラス工芸作家 神永朱美氏を訪ねました。
神永さんは、「琵琶湖彩(びわこいろ)」を作るアーティストです。
「琵琶湖彩」とは、琵琶湖の水草を灰にしてガラスの原料とあわせ制作される淡い色ガラスです。酸化還元反応により、淡い緑や青、エメラルドグリーンの色が生まれます。それらは全て、水草による色合いで、全く同じ色を生み出すのは至難の業。自然から生まれる優しい色で唯一無二の作品を作られています。
神永さんが「琵琶湖彩」を作りはじめたきっかけは、地域や地域の人々への感謝の想いからだそうです。継続的に作品を作るため、琵琶湖で大量発生する水草を原料とすることを思いつき、そこからは試行錯誤の日々。地域の方々とのご縁をつなぎ、水草を灰にして色ガラス作りに取り組み、2020年「琵琶湖彩」が誕生しました。神永さんは、作品を楽しんでもらうとともに、作品を通して地域を大切にする想いや琵琶湖の環境問題を知ってもらうきっかけになればと語ります。
実際に吹きガラスを制作されている様子を見学させていただきました。
少しずつ形が見えてきて、何もないところから作品を生み出す神永さんの力強さと繊細さを感じます。
神永さんと神永さんが作る「琵琶湖彩」に魅せられて、私たちは2025年3月24日オープン予定のLAGOに「琵琶湖彩」を使わせていただくことになりました。
神永さんが作る「琵琶湖彩」に山野草を活けるのは、たねやグループの農業生産法人 株式会社キャンディーファームの園長 木村。全国のたねや店舗を彩る山野草を手掛ける、山野草のプロフェッショナルです。
「琵琶湖彩」の花器にどのような山野草をあわせるか、何度も打合せを重ねます。
美しい琵琶湖を臨むLAGOのテーマは、「水」。
私たちは、神永さんが作る「琵琶湖彩」と山野草、そしてLAGOから見える琵琶湖の風景を一緒に楽しんでいただける特別な空間を目指し、準備を進めています。
LAGOオープンまで、いよいよ半年をきりました。お菓子とともに神永さんと園長 木村が創り出す「琵琶湖彩」の世界も、どうぞお楽しみに。