ヨシ刈り2024 ~刈り取ったヨシを使って~
Text : 大村 啓子(経営企画室)
- #サステナビリティ
- #ラコリーナ
- #キャンディーファーム(農藝)
- #わたしたちの取り組み
1月27日、毎年恒例のヨシ刈りを開催しました。
ヨシは水辺、湿地などに群生する植物で、周辺の水質の浄化や、魚や鳥の棲(す)み処(か)となり水辺の環境に重要な役割を果たしています。
また、ヨシ原は季節と共に移り行く美しい景観をつくります。
このヨシが枯れる冬にヨシ刈りを行うことで春に新芽が出て翌年には立派なヨシに成長します。
2016年から始めたたねやグループのヨシ刈りは当初、自社のスタッフだけで行っていましたが、地域の学生さんや企業の方々もご参加いただくようになりました。
この日のヨシ刈りにも私たちとつながりのある企業や団体の方15名がご一緒くださり、社内スタッフと合わせて約45名で行いました。
4メートルにも育ったヨシに囲まれ1本1本選びながら刈り取ります。
私たちはただ刈るだけではなく、刈り取ったヨシを利用しています。
一つは、近江八幡に伝わる伝統文化「松明(たいまつ)」の部材。
毎年秋にラ コリーナで地元の方にご協力いただき各町に伝わる様々な松明を製作、展示をしています。松明の大きさ、形、材料は町によって異なりますが、近江八幡の松明はヨシ松明とも呼ばれヨシを使用しています。
松明に使うヨシは長さが4メートル近い穂付きの物です。
▲たいまつフェス2023の様子(ラ コリーナ近江八幡)
もう一つは、2025年開催の大阪・関西万博で小山 薫堂(くんどう)氏が手がけるシグネチャーパビリオン「EARTH MART」の茅葺屋根(かやぶきやね)に使用されます。こちらは2メートルの長さの揃ったヨシが必要です。
大きな松明や万博で茅葺屋根になるところを想像しながら1本1本鎌で刈り取り、穂がついているか、途中で折れていないか選別しながら束にしていきます。このようにヨシを活用することもヨシ原を守るためには重要です。
近江八幡のヨシは「江州ヨシ(ごうしゅうよし)」とよばれ、その品質の良さは全国的に有名だったそうです。すだれ・衝立(ついたて)・屋根や天井等の建材、茶畑の覆い等に使用されますが、私たちの生活や自然との関わり方の変化から利用されることが減ってきています。
ヨシの新たな使い道として、たねやグループの店舗でお客様の身近なものに活用できればいいなと新たな取り組みも進めています。
ヨシから何ができるのか…お伝え出来る日が楽しみです。
▼ヨシ刈りの過去の日誌はこちら▼
2016年 美しいヨシ原を守るために
2017年 ヨシの丸立てワークショップ
2018年 権座でヨシ刈り!
2019年 北之庄沢でヨシ刈り!
2020年 みんなの手で守る 〜ヨシ刈り〜
2021年 ヨシ刈り体験!
2022年 ヨシ刈り 〜たいまつ継承〜
2023年 ヨシ刈り 〜ご縁を大切に〜
ヨシ刈り~これからのヨシの使い方①~
ヨシ刈り~これからのヨシの使い方②~