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みんなでつくるLAGO

2026.02.02 Text : 山﨑 恵理子(LAGO琵琶湖の森)

LAGO生き物だよりvol.5

  • # 水と森

年が明け、「琵琶湖の森」から望む比良山がすっかり雪化粧をしています。

目の前に広がる琵琶湖には、ちらほらと水鳥の姿が。
今回はLAGO 大津周辺で観察できる水鳥をご紹介します。

ユリカモメ

こちらは、可憐な見た目の「ユリカモメ」です。
“大津市の鳥”としてシンボルに指定されていて、親しみをもたれている方も多いかもしれませんね。

名前の由来は諸説ありますが、“ユリの花のように白く美しい羽”ということからきていると言われています。ロシアのカムチャツカ半島やシベリア地方に生息していますが、冬鳥(※)として日本に飛来し、越冬します。

※冬鳥…寒い冬の時期に日本などの暖かい地域へ渡って冬を越し、春になると再び北へ帰っていく渡り鳥。

ユリカモメにとって琵琶湖もお気に入りの越冬場所のようです。
数羽一緒に、時には群れとなって湖上を飛び回る姿も見られますよ。


キンクロハジロのオス

こちらは、黒と白のツートンカラーがシックな「キンクロハジロ」のオスです。

金色の眼がかっこいいですが、後頭部の寝ぐせのような冠羽(かんう)にかわいらしさも感じます。
湖面に浮かんでいたり、時々水に潜ったりする姿が観察できますよ。


ホシハジロのオス

栗色の頭と、真っ赤な眼が特徴的な「ホシハジロ」のオスです。
こちらも冬鳥として、琵琶湖にやってきてくれました。

繰り返し体に水をかけて、羽を震わせています。羽繕いをしているのでしょうか。


カンムリカイツブリ

カイツブリの仲間、「カンムリカイツブリ」です。

すらっと長い首をして、頭に黒い冠を乗せているような風貌がオシャレですね。
カンムリカイツブリもロシアや中国北部から冬鳥としてやってきますが、近年では琵琶湖でも繁殖が確認されているとのこと。

潜るのが得意で、頻繁に潜水を繰り返します。水中で魚や水生昆虫などを捕まえて食べるそうです。


オオバン

真っ黒な体に、真っ白な嘴(くちばし)と額のコントラストが目を引く「オオバン」です。

水草を食べていますね。
嘴が太くて丈夫なため、水草だけでなく、貝や魚などなんでも食べるそう!
カモのように見えますが別の種類で、意外にもツルの近縁種(※)とのこと。近年は琵琶湖でも繁殖するようになり、季節を問わずよく見かけます。

※近縁種…生物の分類において共通の祖先から分岐し、進化的な距離が近い種。

オオバンも潜水が得意です。
くるりん、と頭から上手に潜ります。


コサギ

LAGO 大津の目の前を流れる川に、体の大きな真っ白な鳥がいました。
サギの仲間「コサギ」です。

黄色い足先を小刻みに震わせながら水の中を歩き回っています。これは隠れている魚を追い出し、出てきたところを食べるという狩りの方法です。

このコサギも、驚いて出てきた魚を素早く捕えていました。
脚が長く、嘴の先も鋭いサギだからこそなせるわざですね。

 コサギがいたこの川は「相模川(さがみがわ)」という一級河川です。琵琶湖に流れ込む川の数はなんと460本と言われており、相模川もそのうちの1本です。


様々な水鳥の習性を観察していると、人間に生活の営みがあるのと同じように、水鳥にも水鳥としての日々の暮らしがあることが感じられます。
そんな鳥たちの生活も支えている琵琶湖は、“水鳥の生息地として国際的に重要な湿地”ということで「ラムサール条約」にも登録されています。

このように水鳥の繁殖地や越冬場所として大切な役目を果たしている琵琶湖は、人にとっても重要な存在。

水道用水や工業用水、また農業用水などの水資源として、人々の生活を支えてくれています。また漁業では、フナやアユ、ゴリなど生息する固有種を使った地元の食文化としても豊かな恵みを与えてくれます。

水鳥や人などたくさんの命を支える、まさに「Mother Lake」と呼ぶにふさわしい湖、琵琶湖。

「水」をテーマとするLAGO 大津、そして琵琶湖とつながる里山環境を目指す「琵琶湖の森」で、これからも生き物を通して水の“尊さ”や“大切さ”を発信し、みんなで美しい琵琶湖を守っていけたらと思います。

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