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お菓子と季節をくるむ ~井伊文子先生の短歌~
コンセプト | 2021/04/03  09:06
Text : 桂 浩子(広報室)

2021年4月より、たねやでは雲流紙にかわり“折々のうた”をお菓子に添えお届けいたします。

たねやグループでは一菓子舗として環境負荷を少なくする取り組みを進めています。

今回雲流紙の使用をやめることもその一環ですが、和菓子は季節とともに在るもの。箱を開けるその時に季節を感じていただけるよう、井伊文子(いいふみこ)先生の短歌を添えることにいたしました。


井伊文子先生は1917年、東京麹町のお生まれ。父の尚昌侯爵は琉球国最後の国王尚泰の孫で、先生はひ孫にあたります。

1930年、14歳で歌人 佐々木信綱に師事され1952年からは型にとらわれない口語自由律短歌をはじめられました。彦根井伊家に嫁がれたのは1937年。その後1953年には琵琶湖畔のお浜御殿(旧彦根藩松原下屋敷)に居を移され晩年までお過ごしになりました。

歌人、随筆家としても多くの作品を遺された井伊文子先生にたねやがご縁をいただいたのは1987年のこと。

「和菓子に、お客様の琴線に触れるような美しい“和のこころ”を添えたい」

山本德次会長のそんな思いから執筆をお願いし、2003年まで15年以上にわたり短歌や随筆を書いていただきました。

日々の暮らしや折々の草花、茶の湯への親しみなど。月々のお菓子のたより「くらしのしるべ」に掲載した150首以上のなかから季節にちなんだものをお届けいたします。

4月から8月末にかけては夏の5首を。

“けたたましいよしきりの声を含みあしたの青葉濃さを増す”

“ごぼう積みの石の間の夏草ともに白い櫓をささえてか”

“幾羽の鳶に引きのばされる朝雲透く青空に待たれた夏だ”

“緑色ぎらつかせ池一杯の睡蓮の葉のひしめき禪寺に午後の日が闌けてゆく”

“こまごまと咲くみそはぎの花に気負いそぎおとしああ肩先が軽い”

※読みやすいよう濁点をつけています

季節にあわせ短歌と意匠は変えてまいります。お菓子とともにお楽しみくださいませ。


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