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コンセプト | 2021/04/28  09:18
Text : 森 朋美(広報室)

5月5日はこどもの日。端午の節供とも呼ばれ、古くから私たちの生活に根付いているこの日は「五節供」のひとつで男児の誕生と成長を祝います。

古くはけがれを祓(はら)う行事でしたが、江戸時代には鎧や兜、鯉のぼりを立てるなど男児の健やかな 成長を願う行事となりました。


端午の節供に食べる粽(ちまき)は古来中国より伝えられた際に、茅(ちがや)の葉で巻いたことから「茅(ち)巻 き」と呼ばれ、無病息災を願うお菓子として親しまれました。

たねやの粽は昨年まではだんご生地で歯切れが良く、しっかりした食感でしたが今年の粽は生地をリニューアルし、餅生地に。以前よりも柔らかく粘りがあり、もっちりとした生地に変わり噛むほどに米の風味を感じていただける「たねや」オリジナルの粽になりました。

そんな粽について製造担当の岡村工房長と中田工房長にお話しを伺います。


まずは、餅製造担当の岡村工房長です。

【餅製造担当:岡村工房長】

粽の餅は粗さの違う2種類の米粉を使用します。そこに食感が出るよう糯米粉を加えていきます。

まずは粗めの米粉から蒸していきます。

その後、他の材料を加え、さらに蒸します。
材料はぞれぞれ火の通り方が違うので、材料によって蒸し時間が異なります。
蒸し方があまいと食感が変わってしまうので、蒸す工程が一番重要です。材料を加えるたびに「しっかりと蒸せているか」と確認する作業が一番気を使います。


次に餅を搗(つ)いていきます。餅は、搗く日によって差が出ないよう130回搗くと決めています。

ある程度搗いたら砂糖を加えます。
砂糖を加える時は、餅に砂糖を練りこみ混ざったことを確認してからもう一度搗きます。

その後、餅を冷まし成形していきます。
まずは搗きたての熱い餅を伸ばし、餅の表面が乾燥しないよう覆います。

粗熱をとった餅を成形していきます。


成形ができたら笹巻きをする工房へ送ります。


次は仕上げ担当の中田工房長へお話を伺います。

【粽の仕上げ担当:中田工房長】

たねやの粽では笹の葉を2枚使います。中の餅(芯)を包む笹は比較的大きいサイズのものを使います。色が薄い若い葉は餅がつきやすいので使用しません。

餅が大きいので笹の葉1枚だと巻ききれないため2枚使用し、1枚だけ油を塗ります。これは餅が笹につくのを防ぐためです。い草をほどいて食べる時に餅が笹の葉から剥がれやすくするために塗っています。


次に笹の葉で餅を包み、い草で巻いていきます。

個人差はありますが、い草を笹で巻く練習をしてすぐに巻ける人もいますが何度も何度も練習してやっと巻けるようになる人もいます。
早い人だと20〜30秒で1本巻くので、10分もあれば20〜25本できあがります。初めての人だと1本巻くのに3分ほどかかります。

粽は上手く巻くことだけではなく、手早く巻かないと手の熱が餅に伝わり、商品に影響を及ぼします。早く巻けるようになるには時間と経験が必要です。


たねやの粽は3本束と5本束の2種類あるのでそれぞれ束ねていきます。※粽 黒糖は3本束のみ
商品一本一本に巻くい草は約100cmほどですが、束ねるために使用しているい草は約120cmです。


最後に袋へ入れて完成です。



粽は機械では作ることのできない商品ですので、手作業でひとつずつ作っています。

一本一本の表情が違うので食べる前に商品を見て、出来上がりまでの工程を想像していただけたらと思います。


最後に中田工房長より端午の節供に食べる粽についてお話いただきました。

中田工房長:粽は五月の節供に食べるものです。節供というのは長年、昔の方から引き継がれてきた風習、文化ですので後世にしっかりと伝えていかなければならない行事だと思ってます。


僕たちはお菓子を通して、そういう文化や歳時をみなさまに伝えていけたらなと思ってます。

たねやの粽は束にして立てた状態でお届けしています。凛と立つ粽を作り、その姿が子どもの成長に当てはめてみてもらうようなお菓子になっています。みなさまと共に子供の成長を願っていけたらと思っています。


粽の製造工程は動画でもご覧いただけます。

その他、商品の製造の様子はこちら
2021年節分は2月2日


コンセプト | 2021/04/13  09:14
Text : 森 朋美(広報室)

たねやの店舗では四季折々のお菓子を季節ごとにご用意しています。
お菓子を展示する容(い)れ物なども季節にあわせ変化しているのをご存知でしょうか。

お菓子はもちろん、季節を伝える容れ物を自社で作るのもたねやのこだわりのひとつ。
今回は展示用備品として使われる「ざる」の製作過程をご紹介いたします。


ざるに合うように和紙をカットし、和紙を貼っていきます。

和紙に塗っているのは水のりです。

ゆっくりと丁寧に…

ざるの目に沿って丁寧に貼っていきます。
全て手作業で行います。

この作業をざるの側面と内面、繰り返し行います。


次に、色づけした和紙を貼っていきます。
今回製作しているざるは春の展示で使用するので、新緑をイメージした色を和紙に染めていきます。

先ほど貼った和紙と色つきの和紙、境目がわからないように調整します。

水のりをつける前に位置を確認。


貼る位置が決まれば、和紙に水のりをつけて破れないよう丁寧に貼っていきます。

今回製作したざるはたねや各店舗に送り、お菓子の展示で使用します。

展示を終え、ざるが店舗から返ってくれば劣化していたり、和紙の剥がれがないかを確認し次に使う時まで大切に保管します。
お直しが必要なざるがあれば次回の展示までに和紙を全てはがし、今回と同じように貼り直しを行います。


たねやではお菓子を通じて季節を感じていただくために、お菓子を展示する容れ物ひとつひとつにも愛情込めて手づくりしています。

たねやの店舗にご来店の際はお菓子をひき立てるための容れ物にも注目してみてください。

※一部店舗では今回製作したざるを使用していない場合があります。

製作の様子を動画でもご覧いただけます


コンセプト | 2021/04/03  09:06
Text : 桂 浩子(広報室)

2021年4月より、たねやでは雲流紙にかわり“折々のうた”をお菓子に添えお届けいたします。

たねやグループでは一菓子舗として環境負荷を少なくする取り組みを進めています。

今回雲流紙の使用をやめることもその一環ですが、和菓子は季節とともに在るもの。箱を開けるその時に季節を感じていただけるよう、井伊文子(いいふみこ)先生の短歌を添えることにいたしました。


井伊文子先生は1917年、東京麹町のお生まれ。父の尚昌侯爵は琉球国最後の国王尚泰の孫で、先生はひ孫にあたります。

1930年、14歳で歌人 佐々木信綱に師事され1952年からは型にとらわれない口語自由律短歌をはじめられました。彦根井伊家に嫁がれたのは1937年。その後1953年には琵琶湖畔のお浜御殿(旧彦根藩松原下屋敷)に居を移され晩年までお過ごしになりました。

歌人、随筆家としても多くの作品を遺された井伊文子先生にたねやがご縁をいただいたのは1987年のこと。

「和菓子に、お客様の琴線に触れるような美しい“和のこころ”を添えたい」

山本德次会長のそんな思いから執筆をお願いし、2003年まで15年以上にわたり短歌や随筆を書いていただきました。

日々の暮らしや折々の草花、茶の湯への親しみなど。月々のお菓子のたより「くらしのしるべ」に掲載した150首以上のなかから季節にちなんだものをお届けいたします。

4月から8月末にかけては夏の5首を。

“けたたましいよしきりの声を含みあしたの青葉濃さを増す”

“ごぼう積みの石の間の夏草ともに白い櫓をささえてか”

“幾羽の鳶に引きのばされる朝雲透く青空に待たれた夏だ”

“緑色ぎらつかせ池一杯の睡蓮の葉のひしめき禪寺に午後の日が闌けてゆく”

“こまごまと咲くみそはぎの花に気負いそぎおとしああ肩先が軽い”

※読みやすいよう濁点をつけています

季節にあわせ短歌と意匠は変えてまいります。お菓子とともにお楽しみくださいませ。


キャンディーファーム(たねや農藝) | 2021/04/01  09:23
Text : 森 朋美(広報室)

暖かくなり、ラ コリーナ近江八幡にも春が訪れました。
メインショップを抜けて正面右手にかすかに見える建物があるエリアは
たねやグループの自社農園「キャンディーファーム」。
店舗に飾る山野草の栽培やラ コリーナの植栽の手入れなどを行っています。

今回は普段お客様にお入り頂けないエリア「キャンディーファーム」の桜をご紹介いたします。



キャンディーファーム敷地内には桜の木がずらり。
広い敷地内はどこを見渡しても桜が目に入り、春を感じることができます。


桜の向こうにはたねやグループ本社の「銅屋根」が見えます。


足元には「たんぽぽ」と、その隣をお散歩するだんごむしを見つけることができました。


キャンディーファームの建物内からは桜が見渡せるのでスタッフは毎日桜を眺めながら仕事をしています。



メインショップを抜け、フードガレージの方を向くと八幡山のふもとの桜並木も見ることができます。
桜は今が満開、見ごろです。


四季折々の風景が楽しめるラ コリーナ近江八幡。
夏になればメインショップの草屋根も青々と生い茂り、秋になれば紅葉、冬は雪景色と季節によって表情が変化していきます。

みなさまも訪れるたびに変化する景観をお楽しみください。

■過去のラ コリーナ近江八幡の風景はこちら
2020年初雪のラ コリーナ

2020年ラ コリーナ 夏   ※2020年は田んぼにマリーゴールドを植えました

2019年 秋に触れる〜ラ コリーナツアー紹介〜


コンセプト | 2021/03/06  09:45
Text : 高橋 雅樹(社会部)

今年の左義長まつりは、新型コロナウィルス感染拡大の状況の中
すべての町内が山車(だし)制作を自粛されることになりました。

▲2019年左義長まつりの様子

近江八幡左義長まつりは毎年3月中旬に旧城下町の奉納町によって日牟禮八幡宮に奉納される祭礼行事です。
織田信長も好んで町衆と共に踊り出たとされるこの祭りは天下の奇祭とも呼ばれ、国選択無形民俗文化財に指定されています。
冬と春がせめぎ合う季節に勇壮華美に繰り広げられる左義長まつりは、湖国滋賀に春を呼ぶ祭りとしても知られています。


たねやグループは、このような時こそ「疫病退散」を願い、
また、近江八幡にこのようなお祭りがあることを多くの人に知っていただきたいという想いを持ち、
社員だけで制作した左義長を展示しラ コリーナに来店されたお客様に見ていただく事を決めました。

今回のラ コリーナ日誌は左義長初心者の私が制作に携わっているなかで感じた、
『ぜひここを見てほしい』というポイントを紹介いたします。


「台の小豆:青海波(せいがいは)模様」

ムシと呼ばれる牛や扇の後ろで半分以上隠れてしまっているので残念ですが、ひとつ一つ手作業で並べています。

小豆は自然な物で大きさや、色が違うので一粒ずつ合うものを選び作業をしました、
隠れているところも決して手を抜かず並べているので、すきまから覗いてみてください。


「扇のお茶漬けあられ」

クラブハリエでお馴染み、市松模様の扇の黄色の部分はお茶漬けあられを並べています。

直径2mmにも満たないお茶漬けあられをピンセットで乱れなく並べて行きます。
ひとマスでなんと約23個×23個=529個並んでいるんですよ。
ぜひ近くに寄って目を凝らしてご覧ください。


「丑の毛並み」

メインは今年の干支「丑」。今にも動き出しそうですよね。

その丑の毛はココナッツと、棕櫚(しゅろ)から出来ています、材料が納品された時点では汚れや、絡まりがありそのままでは使えません。
洗浄し、まっすぐなものを選んで使える形になるまでに全体の約5分の1になってしまいます。

それを10cm×2cmほどの束にして丑に貼り付けて行きます。

丑の部位によって毛の長さやカールの仕方、流れ方、色合いが違いますのでその細かなこだわりを感じてください。


その他、左義長の山車には、寒天、するめ、青えんどう豆、黒豆、焼きのり、海苔佃煮、とろろ昆布、一味、黒ゴマ、道明寺粉、微塵粉(みじんこ)、飴などが使われています。



どの部分に何が使われているか考えながら見ていただくのも楽しいと思います。


【山車制作の様子】

▲ラ コリーナ近江八幡敷地内に設置した製作所


▲小さな模型作りからはじまります


▲ムシ(その年の干支)


▲それぞれのパーツを組み合わせ位置を決めます



▲藁を1束ごとに揃えた三角錐の松明(たいまつ)が胴体部分になります。
通常の松明は6段ですが今回は5段で制作しました。


▲松明の上に青竹と赤紙を中心としたいろいろな飾りが付けられます



▲それぞれのパーツを組み合わせて大きな山車にしていきます


▲全体の重さは1トンにも及びます。


左義長の展示は3月14日までの予定です。
ぜひラ コリーナにて近江⼋幡の伝統継承「左義長」をご覧ください。


制作の様子はこちら

過去の左義長まつりはこちら
2016年 たねやグループと左義長まつり
2015年 まちに生きる!左義長まつり


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