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ラ コリーナ日誌

ヨシ刈り2025 ~10年目のヨシ刈り~

Text : 大村 啓子(経営企画室)

  • #サステナビリティ
  • #ラコリーナ
  • #キャンディーファーム(農藝)
  • #わたしたちの取り組み

毎年恒例のヨシ刈りを1月25日に開催しました。

参加したのは、近江兄弟社高校 インターアクトクラブ、FCヴォーリズU15、滋賀短期大学、株式会社匠、クリナップ株式会社、株式会社日吉、園田ふぁーむ、信貴山朝護孫子寺、たねやグループのスタッフ、総勢74名です。

ヨシという植物は日本各地の水辺に生息する背の高いイネ科の植物です。1年で3~4メートルぐらい生長し秋にはススキのような穂をつけますが、地下茎が地中に伸びておりそこから水中の窒素やリン酸を吸収して生長するため水質浄化作用があり、光合成によって二酸化炭素をたくさん吸収します。また、ヨシ原は魚や鳥たちの棲(す)み処(か)として重要な役割があります。
私たちがヨシ刈りをする北之庄沢はびわ湖最大の内湖、西の湖に隣接した水郷地帯でヨシ原が広がる水郷めぐりの観光名所にもなっており美しい風景が広がっています。

ヨシ原は北之庄沢の飛び地のため2隻の舟をつなぎ橋のようにして渡ります。初めて参加する方からは「こんな風に川を渡ったことはない」と驚かれます。私たちも年に1度のヨシ刈りの時だけこのヨシ原に渡ります。

今回のヨシ刈りは3~4メートルの穂付きのヨシを集め、それ以外のヨシは刈り倒していきます。ヨシ原にはヨシ以外の植物も生えているので1本1本大切に集めてヨシを束にし、立てかけて乾燥させます。秋にはラ コリーナ近江八幡で開催する「たいまつフェス」にて今回刈り取ったヨシを使い伝統文化の松明(たいまつ)を制作します。

昔から毎年ヨシを刈り、ヨシ焼き(火入れ)を行い他の植物が繁殖しにくい環境をつくり丈夫なヨシが生産されてきました。西の湖周辺はヨシ産業が盛んで「江州ヨシ」と呼ばれ、葦簀(よしず)やかやぶき屋根、夏障子などに利用されてきましたが私たちの生活様式の変化や安い海外製品、プラスチック等の代替品によりヨシの利用される機会が少なくなりヨシ原は手入れがされず減少しています。

生きもの、景色、環境に素晴らしい効果を発揮するヨシ原を守るためにはヨシの新たな使い道を見つけることが重要です。
ヨシは軽くて丈夫、使用後は土に還る最先端の素材です、たねやグループではヨシが店舗で活用できないかと取り組みを進めています。
みなさまにもヨシの素晴らしさを知っていただき生活の中で取り入れていただけると嬉しいです。