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ラ コリーナ日誌
カカオから広がる夢
Text : 國領美歩(広報部)
- #キャンディーファーム(農藝)
- #クラブハリエ
クラブハリエは、カカオのその先に大きな夢を描いています。
いつか、自分たちで育てたカカオをつかったチョコレートをみなさまに…という願いを込めて植えたカカオの種。今回はそのお話をさせていただきます。
2月14日はバレンタイン。クラブハリエも全国の百貨店のバレンタイン催事に出店し、おかげさまで各地で大変盛り上がりをいただいております。
バレンタインといえば、なんといってもchocolat “ショコラ”、“チョコレート” ですよね。
ショコラティエが丹精を込めてつくり上げるチョコレートは、まるで宝石のように美しく、とろけるようになめらかな食感、そして口いっぱいに甘い魅惑の味わいが広がります。
ケーキやクッキーなど、他のお菓子との相性も抜群のチョコレート。
クラブハリエは、チョコレートのおいしさを存分に味わえ、家族みんなで楽しめる「ショコラバーム」や「ハートブラウニー」など、多様な商品を展開しています。
形、食感、風味、味わい…さまざまな表現の可能性があるチョコレートは、パティシエにとって重要な素材。そのチョコレートの原材料となるのが「カカオ」です。カカオ豆の産地や品質によっても、チョコレートの味や風味は大きく異なるといいます。
よりおいしいチョコレートを求めて。パティシエの探求は終わりがありません。
クラブハリエ社長・山本隆夫もその一人です。
製菓の世界大会WPTC2010にチームJAPANのキャプテン、チョコレートピエス担当として出場し、世界一に輝いた経験からも、山本にとってチョコレートは得意とする素材であり、とても大切な存在です。
「カカオ豆の農園を持ちたい。そして、自分たちで育てたカカオで作ったチョコレートをみなさまに食べてもらいたい」
山本が描いた夢の第一歩を、今、ラ コリーナ近江八幡で踏み出しているところです。
昨年6月、ラ コリーナ近江八幡にある、たねや農藝の一角にカカオのハウスが完成しました。 保温のため、ビニールを3重張りしたハウスは、全てスタッフの手づくり。加温器を入れ、日々記録をとりながら、気温27〜29度・湿度68〜70%の環境を保っています。 中では、60本のカカオの苗が育っています。もとは、山本の自宅で育てていたものも寒さのためがなかなか育たなかったのが、今では元気いっぱい!様子を見にくるたびに驚くほどにすくすくと成長しています。 カカオの栽培を任されているのは、たねや農藝 愛四季苑(はしきえん)です。 普段は全国のたねやの店舗に展示する山野草を育てたり、ラ コリーナ近江八幡の植栽を管理したりしてます。 昨年6月19日、取り寄せたカカオの中から取り出した種30粒を植え、18粒が発芽しました。 愛四季苑の木澤千鶴園長も、山野草に関する知識と経験は持つものの、もともと日本にはない南国の植物であるカカオに関しては、全く知らなかったといいます。 現在日本では、沖縄や一部の温泉地でほんの少しのカカオが育てられているだけで、本格的な栽培をしているところはなく、そもそも調べようにも、カカオの木を育てるための本は日本にはほとんど無いのだとか。 土は水もちを重視し、黒っぽい畑の土に赤玉土、バーミキュライト(砕いた鉱石)、ピートモス(コケ類)をブレンドしました。 「カカオにはこの土、というのは調べてもないんですよ。でも、カカオが植わっているのは暑くて湿度が高いところやから、とにかく水を切らさないように。今、私たちができる一番水もちのいい土にしました」。 枝数が多く、しっかりと太い幹になるよう、剪定もしています。 長い間、毎日植物と向き合ってきた木澤園長だからこそ、カカオにとっては極寒の遠く離れた異国のこの地で、カカオを育てることができるのだと思います。土が乾かないよう、水やりも欠かせません。 それでも、図書館に資料を探しに行ったり、植物園に行ったりと勉強しながら、試行錯誤の日々は続きます。 「日々、葉っぱがどんどん出てきます。この調子やったら3、4年後くらいには、花がつくんじゃないかな!という見立てです。とにかく、まず一つ、花が咲いて実がなってほしい」。木澤園長の思いです。
昨年6月、山本はベトナム・ベンチェ省のカカオ農園へ視察に向かいました。 日本代表として、チョコレートの世界大会「ワールドチョコレートマスターズ」に挑んだショコラティエ・小野林範や、若手のパティシエたちも同行しました。 「自分たちが使うお菓子の素材が、どんな場所でどんな環境で育っているかを職人として知っているか。 職人として、知ろうとするかしないかでは大きくちがう」と山本は言います。 私たちがみなさまにお届けするお菓子は、素材があってこそ。 自分たちの農園でカカオを育てることで、原材料を大切にし、原材料を深く追求する姿勢を育てたいのです。 山本は、「“自分はこれだけは負けない”という思いで自分の意思を持ち、“やりたい”という気持ちでやると可能性は無限大。ラ コリーナにはいずれ、それぞれのスペシャリストがお店を持つようにしていけたら」とも話しています。 いつか、ラ コリーナ近江八幡にチョコレートの専門店ができる日も来るかもしれません。 クラブハリエの夢は、このカカオから、広がってゆきます。 ※山本がベトナムのカカオ農園を訪ねた「素材をめぐる旅 カカオの旅【ベトナム】編」もあわせてお読みください!
昨年6月、ラ コリーナ近江八幡にある、たねや農藝の一角にカカオのハウスが完成しました。 保温のため、ビニールを3重張りしたハウスは、全てスタッフの手づくり。加温器を入れ、日々記録をとりながら、気温27〜29度・湿度68〜70%の環境を保っています。 中では、60本のカカオの苗が育っています。もとは、山本の自宅で育てていたものも寒さのためがなかなか育たなかったのが、今では元気いっぱい!様子を見にくるたびに驚くほどにすくすくと成長しています。 カカオの栽培を任されているのは、たねや農藝 愛四季苑(はしきえん)です。 普段は全国のたねやの店舗に展示する山野草を育てたり、ラ コリーナ近江八幡の植栽を管理したりしてます。 昨年6月19日、取り寄せたカカオの中から取り出した種30粒を植え、18粒が発芽しました。 愛四季苑の木澤千鶴園長も、山野草に関する知識と経験は持つものの、もともと日本にはない南国の植物であるカカオに関しては、全く知らなかったといいます。 現在日本では、沖縄や一部の温泉地でほんの少しのカカオが育てられているだけで、本格的な栽培をしているところはなく、そもそも調べようにも、カカオの木を育てるための本は日本にはほとんど無いのだとか。 土は水もちを重視し、黒っぽい畑の土に赤玉土、バーミキュライト(砕いた鉱石)、ピートモス(コケ類)をブレンドしました。 「カカオにはこの土、というのは調べてもないんですよ。でも、カカオが植わっているのは暑くて湿度が高いところやから、とにかく水を切らさないように。今、私たちができる一番水もちのいい土にしました」。 枝数が多く、しっかりと太い幹になるよう、剪定もしています。 長い間、毎日植物と向き合ってきた木澤園長だからこそ、カカオにとっては極寒の遠く離れた異国のこの地で、カカオを育てることができるのだと思います。土が乾かないよう、水やりも欠かせません。 それでも、図書館に資料を探しに行ったり、植物園に行ったりと勉強しながら、試行錯誤の日々は続きます。 「日々、葉っぱがどんどん出てきます。この調子やったら3、4年後くらいには、花がつくんじゃないかな!という見立てです。とにかく、まず一つ、花が咲いて実がなってほしい」。木澤園長の思いです。
昨年6月、山本はベトナム・ベンチェ省のカカオ農園へ視察に向かいました。 日本代表として、チョコレートの世界大会「ワールドチョコレートマスターズ」に挑んだショコラティエ・小野林範や、若手のパティシエたちも同行しました。 「自分たちが使うお菓子の素材が、どんな場所でどんな環境で育っているかを職人として知っているか。 職人として、知ろうとするかしないかでは大きくちがう」と山本は言います。 私たちがみなさまにお届けするお菓子は、素材があってこそ。 自分たちの農園でカカオを育てることで、原材料を大切にし、原材料を深く追求する姿勢を育てたいのです。 山本は、「“自分はこれだけは負けない”という思いで自分の意思を持ち、“やりたい”という気持ちでやると可能性は無限大。ラ コリーナにはいずれ、それぞれのスペシャリストがお店を持つようにしていけたら」とも話しています。 いつか、ラ コリーナ近江八幡にチョコレートの専門店ができる日も来るかもしれません。 クラブハリエの夢は、このカカオから、広がってゆきます。 ※山本がベトナムのカカオ農園を訪ねた「素材をめぐる旅 カカオの旅【ベトナム】編」もあわせてお読みください!