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ラ コリーナ日誌
2022年の田植え
Text : 菊川 翔(キャンディーファーム)
- #サステナビリティ
- #キャンディーファーム(農藝)
- #ランドスケープ
ラ コリーナ近江八幡の田植えはテーマ「自然に学ぶ」のもと、直接土や水に触れることができる手植えにこだわって毎年田植えをしています。 今年は5月20日、5月25日の2日にかけて、田植えを行いました。 ラ コリーナ日誌の「苗編」で苗の成長について書きましたが、今年はほぼ理想通りの苗を育てることができ、田植え当日を迎えることができました。 今回の田植えは新入社員研修を兼ねて開催され、新型コロナウイルスの影響を受け、入社式や研修を本社で行えなかった1〜3年目の新入社員に参加いただきました。 田植えまでの準備と、田植え当日の様子についてご紹介します。
5月18日、田植え本番を翌々日に迎えたその日、大きい方の田んぼ(約2.5反、以下「水田(大)」)に「水糸」を張りました。 この水糸張りは、田植えを手植えで行うために非常に重要な作業です。 ラ コリーナの田植えでは、等間隔に張られた水糸の間に「コロコロ(キャンディーファームで作成した田植え用の道具)」を置いて転がし、そのコロコロを目安に田植えをしていきます。 ここで水糸同士が並行でなかったり、コロコロの幅に合っていなかったりすると、コロコロをまっすぐ転がすことができず、苗を植えた際に曲がってしまい、綺麗な景観が作れません。 そのため、水糸張りは非常に重要な作業なのです。 水田(大)の中央にある島のような石松の端を避けて水糸を張らなければならないうえ、田んぼが変わった形をしているため少し厄介な作業でした。 対岸のスタッフと声を掛け合いながら慎重に、なんとか綺麗に張り終えることができました。 当日の様子は、動画にてご覧ください。
小さい方の田んぼ(約1.5反、以下「水田(小)」)は、5月24日に水糸張りを行いました。 水田(小)は島が1つしかなく、田んぼの形も比較的分かりやすい形をしているため、水糸を張る作業はスムーズでした。 こうして田植え当日を迎える準備は完了です。
5月20日。天気は少し曇っており、「絶好の田植え日和!」ではなかったですが、涼しく田植えをしやすい環境のなかで水田(大)の田植えが始まりました。 田んぼに入るのが初めての人も多く、最初は泥に足を取られ歩くのもままならない人がほとんどでした。 長靴が短くすぐに泥が中に入ってしまった人から、田植えに適した長靴を持参した人まで、人によってさまざまでした。 3人1組のチームで、1チーム1台のコロコロを両端に張られた糸に沿って転がしながら、田植えをしていきます。 転がす人同士のタイミングが合わないと真っすぐ転がらず、植える際に曲がってしまうため、声を掛け合いながら転がすのがコツです。 チーム内で声を掛け合うので自然と会話ができ、同僚との仲も深めることができた田植えになったように思います。
5月25日。天気は快晴で、この日は絶好の田植え日和となり、少し暑いなかで水田(小)の田植えが始まりました。 この日参加していただいた従業員は今年4月に入社したばかりの方々でした。入社して1カ月半しか経っていないので、やはり皆さん最初は表情が硬く、少し緊張していたように見えましたが、田植えが始まると同じチームの人といろいろなことを話しながら、笑顔も増えていったように見えました。 今年は水田(大)に「キヌヒカリ」、水田(小)には「秋の詩」を植えました。 この2つの品種は収穫時期に少しズレがあります。収穫時期に差がある2つの品種を栽培する理由は、少しでも長くお客様に黄金色になったイネの景観を見ていただきたいと考えたからです。
こうして2日間かけて行われた田植えは無事終了しました。 苗の準備を開始した3月末から約2カ月、色々な人のおかげでようやく田植えまで終わり、少しホッとしています。 ただここで一息ついている時間はありません。田植えの次は除草です。 除草作業もこの田んぼにとって重要な作業になりますので、引き続き気を引き締めて頑張っていきます。