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ラ コリーナ日誌

素材をめぐる旅 -紅玉ー

Text : 山本純子(仕入部)

  • #クラブハリエ
  • #素材をめぐる旅

9月下旬、クラブハリエ洋工房で使用するりんご「紅玉」の収穫が始まると伺い、青森県弘前市の【株式会社RED APPLE様】を訪ねました。

りんごの一大産地である弘前市は、日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きい上、豊かな森から流れる天然ミネラル水があり、りんごの栽培には非常に適した場所です。
こちらでは30品種以上を栽培し、珍しい品種も栽培されています。

紅玉は、アメリカから持ち込まれました。当初は「千成(せんなり)」と呼ばれていたほど、写真のように小ぶりのりんごがたくさん枝になります。
この品種は、酸味があり煮崩れしにくく、加熱することで甘みと風味が増しますが、歴史のある品種のため、りんご農家さんの減少とともに国内の収穫量も減っています。

りんごは、ある程度細胞が出来上がった状態から、雨を受けてどんどん瑞々しく大きくなるのですが、今年は、8月中旬から9月中旬までの降水量が少なく、収穫がはじまった当初はどの品種も全体的に小さい状況でした。
9月下旬からやっと涼しくなり、雨も降ったので、ここから収穫シーズン本番を迎える品種は、例年通り大きくなるだろうとほっとされていました。

▲株式会社RED APPLE 赤石代表

クラブハリエがお世話になっている株式会社RED APPLE 赤石代表は、長時間労働しても所得が増えない・高齢で後継ぎがいないなど、厳しいりんご農家さんの現状を少しでも改善したいと会社を設立。
海外への視察も積極的に行い、新しい栽培法やドローン・栽培管理システムなどを使ったスマート農業など新しい手法もどんどん取り入れ、挑戦されています。

▲選果の様子

生産から販売まで一元管理されている中で、選果は光センサー付の選果機を使用されています。
写真のようにコンベアにのせて光をあてて選別することで、蜜入りなど内部の品質検査、糖度の計測まで可能となりました。
そのため、目視だけの選果以上に正しく選別することができます。
このような機械も、他のりんご農家さんにも使用してもらい、少しでも楽になって欲しいと想いをお話し下さいました。

▲高密植栽培

「面白い栽培方法もしているんですよ」とご紹介いただいた高密植栽培。
元はイタリアで主流の栽培方法です。
マニュアル化が非常に難しいりんごの栽培ですが、この栽培方法なら、日当たりもよくなるため着色管理もしやすく、収穫量も増え、作業効率も上がるそうです。
長年受け継いできた栽培方法だけでなく、いろいろな栽培方法にもチャレンジされています。

赤石代表は、りんご園にいる間、色付きが片寄っているりんごをひとつひとつお日様の方向へ向きを変え、葉を取り、まるで木に話しかけているようでした。
りんごの木に向き合っておられる姿に、赤石代表のりんごに対する深い愛情を感じました。

今年も丁寧に育てていただいた紅玉を、滋賀県内の洋工房で【 紅玉のタルト 】として、販売いたします。

販売店舗(11月中旬頃まで)
八日市の杜 :10月16日(月)〜
彦根美濠の舎:10月20日(金)〜
守山玻璃絵館:10月16日(月)〜
近江八幡店 :10月21日(土)〜 ※土日のみの販売(平日は要予約)
草津近鉄店 :10月15日(日)〜
うめだ阪急店:10月16日(月)〜
※販売状況については各店にお問い合わせください。
※販売期間が変更になる可能性があります。


紅玉が美味しいからこそできるシンプルなタルト。
ぜひ、お楽しみくださいませ。