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ラ コリーナ日誌

キャンディーファーム産ホップを使った フレッシュホップエール【前編】

Text : 藤澤茉由(キャンディーファーム)

  • #ラコリーナ
  • #キャンディーファーム(農藝)

清々しい秋の入り、スペシャルなクラフトビールが誕生しました!
名前は「クラフトビール キャンディーファームフレッシュホップエール」。



ラ コリーナ近江八幡にある、たねや・クラブハリエの自社農園 キャンディーファームで育てたフレッシュホップを使ったスペシャルなクラフトビールです!

手掛けてくださったのは二羽のウサギのロゴマークでおなじみ、二兎醸造株式会社(TWO RABBITS BREWING COMPANY)さん。
2018年から近江八幡を拠点にクラフトビールを製造する醸造所です。

クラフトビールにはたくさんの種類や作り方がありますが、実は収穫したばかりのフレッシュなホップをそのままビール造りに使うのはとてもめずらしいことなんです。

一般的にビールを作る際は、ペレット状に加工された海外のホップを使うことが多いそう。
TWO RABBITS BREWING COMPANYさんもフレッシュホップを使うのは今回が初めての試みということで、どんなビールが出来上がるのかとても楽しみでした。

ところで、みなさんはホップという植物をご存じでしょうか?
日本での栽培は少ないため実物を見たことがある方は少ないかもしれません。

ホップはヨーロッパに自生するアサ科、つる性の植物です。
ビールに独特の苦味や香りをつけるだけでなく、泡持ちをよくしたり殺菌作用を高めたりと、おいしいビールを造るうえで欠かせない重要な役割を担っています。
ビール以外でホップが活用されることはほとんどないため、 “ビールのために生まれてきた植物”といっても過言ではないかもしれません。

キャンディーファームではTWO RABBITS BREWING COMPANYさんからホップの根をわけていただき、2024年から工房棟横で育てていました。

品種は「カスケード」。
クラフトビールによく使われる品種の一つです。

ホップをうまく育てるには日当たりと水はけのよさが大切。

キャンディーファームでは「たねや循環堆肥」という、たねやグループのお菓子作りの過程ででる“捨てられてしまうもの”を原料に作られた堆肥をたっぷりと土に混ぜ、ふかふかの土でホップを育てました。

その成果もあり、栽培2年目の今年は立派な株に育ちました!

春に伸びはじめたつるを誘引すると、夏前には数mほど緑の柱のように茂りました。
夏になると、お花にも見えるかわいらしい毬花(まりはな)と呼ばれる果穂がたくさんつきました。

この毬花がビールに使われる部分です!

収穫したのはとても暑かった今年7月末のとある朝。
TWO RABBITS BREWING COMPANYの代表取締役 ショーンさんをはじめ、スタッフの方々も来てくださり一緒に収穫をしました。
つるからひとつひとつ、毬花を手で摘んでいきます。

摘んでいるときはほとんど香りを感じませんでした。
でも摘んだ毬花を少しちぎってみると……

「あ、ビールだ!」と思わず言ってしまうような
ビール独特の苦味をふくんだ爽やかな香りがしっかりとしていました!

毬花の中には花粉に似たルプリンという黄色い粒が入っており、これがビールの香り、苦味のもととして重要な役割を果たしてくれます。

1時間ほどもくもくと摘みとり、バケツ3杯分、 1.78kgのホップを収穫することができました!

香りや味が落ちてしまわないよう、収穫のよろこびの余韻と共に、すぐにTWO RABBITS BREWING COMPANYさんの醸造所へ移動。
キャンディーファームのフレッシュホップを使ったビール造りがいよいよはじまりました。

後編では、TWO RABBITS BREWING COMPANYさんでのビール造りの様子をご紹介します。

スペシャルなクラフトビールがどのように出来上がったのか……。
どうぞお楽しみに!