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ラ コリーナ日誌
味覚と技で世界へ。
Text : 広報部
- #クラブハリエ
2015年10月28日〜31日。パリにて「ワールド チョコレート マスターズ2015」が開催されました。
この大会はパリで行われる世界最大のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」内で2年に1度行われるチョコレート創作世界選手権。日本代表はクラブハリエの小野林範セクターシェフが出場しました。
今年の大会テーマは「Inspiration from Nature(自然からのインスピレーション)」。
自然は常に私たちの身の回りにあり、気分やムードにも影響を与え、お菓子の原材料、素材にもなります。
自然の素材が20カ国それぞれの代表シェフの手で、どのようなストーリーに描かれていくのか、6種の競技で挑みました。
創造性、手際の良さ、味覚、見た目の美しさ、キッチン台の清潔さまでもが評価の対象となるこの大会。
各国がこの日のために練習を重ね、試作を何度も繰り返し、国の代表として挑みました。結果は…
1位 フランス、2位 日本、3位 ベルギー。
1位を目指していた小野林にとっては、すぐには受け止められない順位ではありましたが、「チョコレートのピエスモンテ」「スイートスナック オン ザ ゴー」の2競技で高評価を得ることができ、部門賞を獲得しました。
「チョコレートのピエスモンテ」は2メートルもある高さのチョコレート工芸を製作します。
小野林のピエステーマは「ガイア(大地の女神)」。種から育ったカカオの木を、ゾウやシカなどの動物がとり囲み、それらすべての生命が育つ地球を配置。木からはガイアが誕生し、すべての生命を見守ってみつめているというストーリーを描き完成させました。
地球儀と木の根元にあるヒョウも1筆1筆小野林が描きました。
「スイートスナック オン ザ ゴー」はさっとつまんで歩きながら食べられるようなチョコレート菓子を製作します。ここで小野林は2つのサプライズを用意。 たこ焼き機でフォンダンショコラを作り、ラム酒をかけて炎を起こす演出。そしてその熱いフォンダンショコラ下にはアイスや、かき氷機で削った冷たいかき氷が。たこ焼き機とかき氷機で日本らしさを演出しました。
普段から「いかにお客様に喜んでいただくか」を意識している小野林。
今大会では「お客様」である「審査員」を驚かせ、笑顔を引き出すことができました。
今回で6回目を迎えた大会でしたが、開催国フランスが優勝したのは今回が初めて。それだけフランスの代表には期待が高まっていました。
「開催国フランス代表のプレッシャーを考えると、本当にすごい。自分はみんなの協力で20カ国中の2位という結果を得ることができ、やりきることができました。本当にありがたいと思っています。」
小野林が世界を目指すきっかけとなった大会が終わりました。「今後については自分が大会に出場するというよりも、自分のもっていることを後世に引き継いでいきたい。自分自身は原材料により注目して、写真等でなく実際に現地へ行って学び、知識を深めたいと思っています。そして今大会でも得た海外の友人とのパイプを生かし、さらに輪を広げてチョコレート文化を広げていきたいです。」と小野林。
クラブハリエはこれからも世界に通じながら、味覚や技術に高い意識を持って進化し続けます。