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ラ コリーナ日誌
素材をめぐる旅 ―小豆―
Text : 山本 純子(仕入部)
- #たねや
- #素材をめぐる旅
2024年9月下旬、北海道十勝地方で小豆の収穫が始まりました。
お伺いすると、見事な十勝晴れ。
昼夜の寒暖差が大きく、晴天が続くこの土地だからこそ、皮が薄くあくが少ない美味しい小豆を育てることが出来ます。
小豆は収穫する際、カラカラに枯れ乾燥した状態でなければいけません。
しかし昨年2023年の8月・9月は夜も暑い日が続き、枯れずに2次成長が始まったため、水分を含んだまま収穫するしかなく、特に白小豆はシミや汚れがついてしまいました。
2023年ほど小豆にとって厳しい気候の年はありませんでした。
白小豆の生産者 高道さん。
「今年はさつまいもが豊作だよ」と伺い、北海道でさつまいもが豊作になるような気候であることに改めて、温暖化の怖さを感じました。
今年も猛暑で非常に暑い日が続きましたが、夜には温度が下がったおかげで、小豆に”秋のスイッチ”が入りちゃんと枯れ始めてくれました。
あとは、いかに水分が無くなったタイミングで収穫するか。収穫時期には雨予報が続いており、気が抜けないとお話されていました。
白小豆とエリモ小豆の生産者 赤間さんの畑は、収穫適期を迎えていました。
莢(さや)から真っ白な白小豆。
収穫直前の広大な畑には雑草もなく、畑全体があまりに白く、とても感動しました。
白小豆の収穫が始まっていると情報が入り、急遽小笠原さんの畑へ伺いました。
真っ白な大量の白小豆。
昨年はシミや汚れが多く見られましたが、今年は真っ白な白小豆を目にすることができ、皆さんと一緒に安堵することができました。
長年お世話になっている山田さんの6町(約60,000㎡)もある広大なエリモ小豆の畑も、収穫適期を迎えていました。
今年は6・7月が干ばつとなり、少し小粒傾向だが無事収穫できそうだと笑顔でお話しくださいました。
いつもご家族で迎えてくださる馬場さんのエリモ小豆の畑では、収穫が始まっていました。
馬場さんからも雨が少なかったことで小粒傾向だが、無事収穫を迎えられたとお話がありました。
農作物の状況をみると、異常気象であることを痛感します。
この異常気象の中でも、多くの生産者様が手塩にかけて小豆を育ててくださっていることに感謝し、大切に使わせていただきます。