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ラ コリーナ日誌

モンブランがはじまりました!

Text : 中嶋 万規子(守山玻璃絵館/草津近鉄店 シェフ)

  • #クラブハリエ
  • #素材をめぐる旅

滋賀県のクラブハリエの店舗※では、9月25日からモンブランを期間限定で販売しています。今年からいろいろな産地を食べ比べてモンブランに使用する栗を決めることになり、各店舗のシェフと一緒にお世話になっている製造加工工場へ向かいました。

※八日市の杜、彦根美濠の舎、守山玻璃絵館、近江八幡店、草津近鉄店

全国から集まった蒸したての栗を順番に試食していきます。

栗は収穫してから、いかに早く新鮮なうちに加工できるかでおいしさが変わります。クラブハリエでは、輸送の時間がかからないように市場からすぐに納品されるこちらの工場に加工をお願いしています。

また、オリジナルの配合で製造してくださるのでクラブハリエだけのモンブランペーストに仕上がります。

どれもおいしい栗なのですが、モンブランになった時を想像して試食します。栗のプロである工場のみなさんの意見や今年の栗の状況を聞きながら、シェフたちと意見を出し合います。

そして選んだ栗は、福岡県 八女産!

決め手は栗のしっかりとした味と香り、色の良さ、ほどよい水分量、また八女産の栗は他の産地に比べて狭い範囲にしぼり収穫から加工までできるので、品質も一定に保ちやすいのです。

今年の栗が決まったらすぐに製造開始。45分かけて蒸していきます。

▲栗の表面をきれいにし先の部分を取りのぞきます

身と皮を分け、1mmまで細かく粉砕していきます。栗の皮はもちろん、渋皮の小さなかけらが混ざらないように細心の注意を払います。

▲さらに細かくしていきます

次にお砂糖を加えて炊いていきます。産地や時期で水分量が変わるため付きっ切りで状態を見ながら炊いていきます。炊くこと約40分。

ここから今回のもう一つの課題。水分をどこまで飛ばすか。栗本来のホクホク感を出したいこだわりの部分です。

工場の職人さんとシェフとで見極めていきます。水分量は食べた時の印象が大きく変わるため、とても重要です。オリジナルのレシピにするため、このような細かい調整もお願いします。

工場では、栗の農家さんにもお会いすることができました。あまり見慣れていない私にとっては大きく見えましたが、今年の栗は小ぶりだそうです。

猛暑で9月になっても寒暖差がなく、たくさんイガはついたものの上手く熟すかなどとても心配されていました。多くの農家さんが、気候のことや高齢化で後継者がいないことも問題だとおっしゃっておられました。

たくさんの方が携わってできた栗のペーストを、私たちが責任をもってお客さまにお届けしなければと改めて感じました。
八女産の栗を使った今年限定のモンブランをぜひお試しください!