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ラ コリーナ日誌

LAGO 活動日誌 ③ ~やまおやじの根切り~

Text : 坂口 美佳(経営企画室)

  • #LAGO
  • #ランドスケープ
  • #わたしたちの取り組み

私たちは、近江の美しい風景や自然豊かな里山を知っていただきたいという思いから、ラーゴ 大津でいのちをはぐくむ「琵琶湖の森」づくりを行っています。

今回、「琵琶湖の森」を監修いただいている今森光彦先生とのご縁をきっかけに、高島市マキノ町の雑木林から5本の「やまおやじ」をラーゴ 大津に移植することになりました。

2024年3月下旬、移植準備のための根切りに立ち会いました。
移植前に大きな根を切ることで細かな根毛が増え、移植した際に根付きやすくなります。

「やまおやじ」とは、クヌギやコナラの古木のことで、ごつごつした見た目や堂々としたたたずまい、また雑木林を長い間見守ってきた存在という意味を込めて今森先生が名づけられました。

自然にこのような形になったわけではありません。
実は人の手が加わることで「やまおやじ」が出来上がります。
人が薪やシイタケの榾木(ほだぎ)を作るために木を伐ると、切株から新たな芽が出ます。
その芽が育ち、ある程度の大きさになるとまた同じように切られます。
これを50年、100年と繰り返していくと、このようにユニークな見た目の「やまおやじ」が完成です。

「やまおやじ」は雑木林で人と自然が共存していることの象徴ともいえる存在です。
長い年月をかけて作り出された「やまおやじ」は大きな穴が開いていることがあります。

この穴は伐った部分が朽ちて崩れ落ちてできたものです。
穴の中には栄養たっぷりの腐葉土ができ、クヌギやコナラ自身の栄養にもなりますが、この穴の中で新たな命が宿ることもあります。
例えば、カブトムシの幼虫が育ったり、カエルの越冬場所になったり。
この穴で様々な命が息づいているのです。

ラーゴ 大津に移植する「やまおやじ」の中には2mを超える大きなものや、立派な穴が開いているものもあります。
生き物たちの棲(す)み処(か)になることはもちろん、「琵琶湖の森」のシンボルとなりラーゴ 大津にお越しくださる皆様をお迎えする予定です。

お披露目できる日がとても楽しみです。